彦根城@鳳翔台


         (鳳翔台から仰ぎ見る彦根城は正に一服の絵)

 近江八幡でゆっくりしたので彦根到着は午後4時近かった。見学時間が限られたので最初に見たのは井伊家の旧下屋敷の大名庭園「玄宮園」。池泉回遊式の優雅な庭園で、池に臨んだ臨池閣や鳳翔台(ほうしょうだい)などの建物が建てられている。

 鳳翔台は藩主が客をもてなすための客殿。玄宮園を鑑賞する最適の場所であると同時に、後ろを振り返れば彦根城を仰ぎ見る形で、なかなかの眺めである。畳に座し、浮世の雑念を払った気分で薄茶をいただいた。格物の味わいがあった。

 彦根城は20年の歳月をかけて元和8年(1622)に完成。唐破風、千鳥破風、火灯窓をつけた華やかな天主は国宝だ。3階3重の天主をめぐる石垣と内濠、中濠を持ち、城郭が往時のまま現存している全国でも少ない名城として名高い。小ぶりでありながら、どっしりした重量感が伝わってくる。

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