朝獲れ釣り「金目鯛」

今朝ドレ鮮魚を選ぶ

 

新宿の居酒屋の数は空の星ほどあるが、客に選んでもらうのも大変なことだ。特徴や個性がなければ、すぐに埋没してしまう。涙ぐましい営業努力をしているのだろう。今朝獲れ鮮魚の居酒屋「魚米(ウオベイ)」新宿店に入ってびっくりした。

お通しが自分でコンロで焼く「カマス」だったことも珍しかったが、それ以上に、刺身を頼んだら、持ってきたのが桶に入れた今朝獲れたばかりの1本鮮魚。すべて天然物。重い重いといいながら、若いお姉さんが運んできた魚を選んで、それを刺身や煮付け、焼き物やはたまた鍋にすることもできるという。

真さば、ごまさば、真あじ、真鯛、金目鯛、平目などたくさんあったが、その中からずっしりと重い金目鯛を選んだ。今朝千葉県館山港に水揚げされたもので、刺身と煮付けで半分ずつ食べることを提案された。魚も立派だったが、値段も立派だった。1匹5800円也。清水の舞台から飛び降りる気持ちで頼んだ。姿を変えて登場した金目鯛は以下の通り。

 

金目鯛の刺身を食べたのは初めて

 

こんな立派な煮付けをいただくのも初めて

 

とにかく金目鯛は金魚のように美しい。鯛同様に祝儀の魚だ。どういうわけか、金目鯛は関東で食べられる魚。関西育ちの私が知ったのも東京に来てからだ。鱧(はも)を食べるのが関西に限られるようなものかもしれない。煮付けはご飯をもらって食べたら絶品だった。

金目鯛はてっきり鯛の一種だと思っていたら、金目鯛科という独自の科の魚だという。鯛と名の付く魚は200種類程度あるそうだが、正真正銘の鯛科は真鯛、黒鯛、き鯛、ち鯛の4種類だけらしい。水深200-800mに棲む深海魚で、15年程度生きる。12月から3月が旬。この日の金目鯛は房総沖で釣り上げられた一匹だった。

 

魚にはやはり日本酒です

 

魚米が勧める日本酒は「醸し人九平治」純米吟醸。1789年創業の萬乗醸造(愛知県名古屋市)。純米大吟醸の別誂はパリにあるミシュラン三つ星レストランでも提供されているという。ワインみたいな日本酒だった。

 

 

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

東京日誌Ⅱ

Previous article

寒い!