群馬県昭和村再訪
山道に入ると蕗(フキ)やフキノトウが自生している。フキは数少ない日本原産の野菜であり山菜。昔は家のそばでも生えていて、日常的に食卓にも並んだものの、最近は影が薄い。春一番に出てくるフキの花(つぼみ)がフキノトウだ。花が咲いてフキの葉(葉柄=ようへい)が茂る。
「フキ」と「フキノトウ」の違いが今一よく分からない。同じ植物らしいが、どうやら地下茎は同じで、一つの根からフキとフキノトウが茎を伸ばしいる。地上では別種のように見えても、地下では根がつながっている。フキとフキノトウが同じところに生えているのはそのためらしい。
山菜採りから戻り、ウッドデッキでドラ焼きを食べていると、雨が降り始めた。何とタイミングの良いことか。バーベキューをして、山菜採りに精出している間は晴れていたので、のんびりくつろげた。あとはもう帰るだけ。食べ疲れの体を癒すため、村営日帰り天然温泉「昭和の湯」(昭和村大字糸井)に浸かった。アルカリ性単純泉。外は小雨が降っていたが、露天もあってのんびりした。18時以降の夜間割引で400円也。
昭和村は群馬県の真ん中に位置する2304世帯、7633人と小さな村(面積64.17㎢)だが、景色は雄大。高原キャベツで有名な嬬恋と良く似ている風景が広がっている。サウナで一緒だった古老によると、「レタスやほうれん草などの野菜を大規模に栽培する農家が多いほか、工業団地(キヤノンなど)もできて、それなりに潤っている」らしい。「農家の投資規模は嬬恋ほどではないが、それでも収穫期は多くの援農アルバイトを動員するほか、埼玉辺りの農地も耕しに出掛けている」ようだ。
村営温泉もあるし、村営ゴルフ場(ハーフ)もあるぐらいだからそうだろう。金になるところには人も集まってくる。やはり、ビジネスになることがどうしても必要なのかもしれない。