夕景の桜を愛でる=「花見の場所」を封鎖する無粋な新型コロナウイルス対策を笑えない2020年

 

一番好きな場所(石神井川谷原1丁目近辺)からの桜

 

可憐な桜花よ

 

幹から芽吹く力強さかな

 

午後6時ごろの薄暮の下での桜

 

26日夕、石神井川沿いを散歩した。散歩ならば、他人と距離もあるし、密集しない。濃厚接触しない。孫たちが帰ってから、自宅から西武池袋線練馬高野台駅まで散歩した。体もなまっている。それをほぐしたかった。

石神井川の桜は私が一番好きな桜スポットだ。特に上新田橋から眺める景色が好きだ。花と葉っぱが一緒に開き緑がかったヤマザクラとピンク色のソメイヨシノが入り交じった風情が何とも言えない。

「きのう、都内のスーパーはちょっとしたパニックだった。冷凍食品などを買い求める人たちが殺到し、あちこちで長蛇の列ができた。小池百合子都知事が前の晩、新型コロナウイルス対策として週末の外出自粛を訴えた結果」(日経新聞27日付朝刊・春秋)だという。

わが家は都知事の発表時には買い出しの真っ最中だった。冷蔵庫の中は今はいっぱいでも、1週間も持たない。次の買い出しに出掛けなければならない。「一時ほど品薄ではなくなった印象のあるトイレットペーパーやティッシュも、再び姿を消した」(同)そうだが、ティッシュは見掛けた。

「3月は6億枚のマスクを供給できる」と安倍晋三首相が述べていたが、こちらは一度も見ていない。

27日付日経夕刊によると、東京都は27日、新型コロナウイルスの対策会議を開き、都立公園の一部閉鎖を決めた。先週の20,21,22日の3連休に花見の名所を中心に人手が多かったことから、上野公園(台東区)、代々木公園(渋谷区)、井の頭公園(三鷹市)の一部を当面通行止めにする。

公園の中には入れるが、桜を見られる園内の通路や広場が閉鎖の対象となるという。光が丘公園もあちこち桜が咲いているが、その下は花見をできないように柵でも設けるのだろうか。

桜に罪はないはずだ。それなのに、桜を見ないようにするのもおかしな光景だが、1カ所で宴会をするのは既に禁止している。それをさらに厳しくすることで感染リスクをさらに低めようとするものなのだろう。

春だというのにこんなことをせざるを得ない状況を桜はどう思うのだろうか。

 

上新田橋のたもとに咲く濃紅色の寒緋桜(カンヒザクラ)

 

上石神井川と一本道を隔てたところに1本ぽつんと咲いている寒緋桜。沖縄で桜と言えば、これを指すという。なぜここに植えてあるかは知らない。実はもう1本、寒緋桜のそばに河津桜が植わっている。こちらはとうに咲き終わっていた。

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