銀河高原ビールを飲みながら「富山湾産ほたるいか」を食べる楽しみは格別だ

旬は過ぎたものの・・・

 

■旬の過ぎたほたるいかを食べる

 

過日、いつも行く専門店街の鮮魚店「魚力」で「湾内物(富山湾産)ほたるいか(ホタルイカ)」(生食用ボイル済み)を手に入れた。180g690円。税込746円だった。ほたるいかは「春の風物詩」などと呼ばれ、この時期だけなので、食欲をそそる。

ただ食べておいしいのは最初だけで、あとはそんなでもなくなるのが辛いところで、最近は店に並んでいても手を出さない年が数年続いた。しかし、今年は自宅近くの「光が丘IMA」がリニューアルオープンして新しい魚屋が入居。活気が戻ってから初めての春だった。

ほたるいかを店頭で見つけたのは5月連休明け(恐らくもっと前から並んでいたはず)。買い物に行くのはせいぜい週に1回。そんなにしょっちゅう行くわけではない。必ずしも魚売り場に行くわけでもない。家内の後ろにくっついていくだけなのでそれほど注意深く商品を見ているわけでもない。意外といい加減だったことを告白しておきたい。

普段、私が口にするのはほたるいかの沖漬け。ビールを飲むときには、この沖漬けがつまみにいい。沖漬けを口にしながらビールをお腹に流し込む。これが何とも言えないほどおいしいのだ。

最もベーシックな調理方法は酢味噌あえとお刺身のようである。酢味噌はセットで、必ず付いてくる。このほたるいかもそうだった。刺身は足を抜き、内臓、目、口を取り、胴の軟骨も取り除く。さっと洗って水気を切り、器に盛り付ける。竜宮そうめんとも呼ぶそうだ。

 

魚屋シュンで見たアニサキスの注意情報(2018年9月29日)

 

■生のほたるいかの内蔵には「旋尾線虫」

 

ところでおいしいものには裏がある。おいしいほたるいかには毒があった。ほたるいかはボイルして食べるのが普通。地元の人で生食する人はまずいないらしい。取れたてだと生で食べる方がうまいに違いないが、ほたるいかの内臓には「旋尾線虫」という寄生虫が寄生しており、それにかかったら七転八倒の苦しみに遭うのだという。

2000年(平成12年)6月20日付日経に「ほたるいかから寄生虫」の記事が掲載されたのがきっかけで、NHKなどのテレビもこれに追随。厚労省からほたるいかの取り扱いに注意するよう通知が出た。

愛知県衛生研究所によると、「国立感染症研究所で東京都内のスーパーで販売された富山県産の生食用のほたるいかを3回にわたって調査したところ、旋尾線虫という寄生虫の幼虫が検出された」。ほたるいか168検体中12検体、7.1%から検出されたという。

比較的最近発見されたこの寄生虫の学名はまだ決定されていないようで、「タイプX(テン)」と呼ばれているという。幼虫タイプXは体長約10mm×体幅約0.1mmの糸くずのような細長い虫。この虫が中間宿主であるほたるいかや鱈などの内臓に寄生しているという。

ほたるいかでの寄生率は2~7%といわれている。終宿主ははっきりと分かっていないが、海の哺乳類か鳥類と考えられている。

人がこの幼虫を食べると、約1~3日のうちに腹部の皮膚にミミズ腫れができる「皮膚跛行症」や嘔吐、腹痛を訴え、最悪の場合には「腸閉塞」を起こすこともあると極めて怖い寄生虫だ。

しかし、この寄生虫は高温には弱く、沸騰水に投入し30秒以上、中心温度60度以上で処理すれば安全。したがって釜ゆでなどの加工品は安心だという。さらにマイナス30℃の低温で4日間以上、マイナス35℃(中心温度)では15時間以上、マイナス40℃で40分以上凍結処理されたほたるいかはそのまま食べても安全とされている。

同研究所生物学部医動物研究室によると、イカやサバなどでよく知られるアニサキスという寄生虫も旋尾線虫と同様に一般的な塩や酢による調理では死滅しない。この旋尾線虫も同じ。生で食べるときはきちんとボイルしたものを食べるのがマストだという。

 

富山湾産ほたるいかは「まるまると太っている」

 

■大きくまるまる太っているのが富山湾産ほたるいか

 

ほたるいかは日本海側の富山湾特産と思っていたら、相模湾や駿河湾、外房などの太平洋側でもとれるそうだ。日本海側でも鳥取県や京都府、兵庫県、福井県などでも盛んに水揚げされているようだ。

まとまってとれるのが富山湾。富山県ほたるいか協会が盛んに宣伝している。最近何か気になることがあると、自分のブログがどう書いたのかを調べる癖がついてしまった。結構いろんなことを書いているからだ。

ブログを始めたのは2004年12月だから今年で17年になる。ずいぶん長くなってしまった。「富山産ほたるいか」について2005年4月5日にこんなことを書いている。当時は写真もなく文字だけだ。

ハイよ
ほたるいか。
あっ。

こいつは富山産・・・。
へえ わかる?

わかるよ 富山湾の
ほたるいかは
まるまる太いし
つやつやしてるから。

沖合い2キロという近いところの定置網で
漁ってすぐに
ゆでるから
おいしいんだよ。

こういう旨いもんが
あるから
オレも毎晩
マスターの定置網に
かかっちゃうんだよな。
まるまる太ってね。

当時通っていた会社が都営大江戸線「築地市場」に近かった。駅の掲示板に貼ってあったのがこの4コマ漫画のポスターだった。「見分けて 食べて なるほど」のタイトルが付いていた。宣伝主は富山県ほたるいか協会、jf富山漁連、富山県おさかな普及協議会。あまりに出来映えがいいのでメモにとった。

ちなみにポスターによれば、富山湾産ボイルほたるいかの見分け方は

○大きい
○まるまる太っている
○ミミの裏が白い

 

もらった「銀河高原ビール 小麦のビール」

 

■銀河高原ビールで「ほたるいか」に乾杯!

 

ほたるいかはビールを飲みながら食べるのが最高だが、そのビールも普通のラガーではなく「銀河高原ビール 小麦のビール」なら気分が一段と盛り上がる。

銀河高原ビールは1996年創業のクラフトビールメーカーだった。岩手県沢内村(現西和賀町)の村興し事業として同地で起業し、無濾過・非加熱のヴァイツェンや英国伝統のペールエールのほか、白ビールなども製造。全国展開していたが、その後経営が悪化し、2017年にクラフトビール最大手のヤッホーブルーイングに譲渡された。

現在はヤッホーブルーイングが「銀河高原ビール 小麦のビール」だけを製造している。フルーテイな香りとまろやかな口当たりの無濾過ビール。

銀河高原ビールには熱烈なファンがいて、秘めた思いもあるようだ。たまたまネットでこんなコラムを見つけた。新会社に変わって缶のデザインや味も幾分変わったようだ。どうやら極めて幸せなビールのようである。

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