「いまこの時代に生きている人々が感じている不安や恐れ」を表現した『パラサイト』

 

会見写真

ポン・ジュノ監督(右)

 

会見写真

主演のソン・ガンホ氏

 

ゲスト:ポン・ジュノ Bong Joon-Ho(韓国映画監督)
ソン・ガンホ Song Kang-Ho (同俳優)

2020年2月23日@日本記者クラブ

 

カンヌ国際映画祭最高賞パルムドールを受賞し、直後の第92回アカデミー賞でも作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門を獲得した韓国映画『パラサイトー半地下の家族ー』のポン・ジュノ監督と主演俳優のソン・ガンホ氏が23日(日)揃って会見した。

ポン監督は受賞の喜びを語るとともに、作品の狙いについて「韓国だけでなく、全世界のさまざまな国で二極化がある。私は二極化の事実を暴きたかったというよりも、いまこの時代に生きている人々すべてが感じている不安や恐れを、率直に表現してみたかった」と述べた。

ソン氏は、韓国と日本の映画の交流が少なくなってしまった点を憂慮し、「お互いの国の作品に関心を持ち、互いに声援し合える2000年代初めの頃が戻ってきてほしい」と語った。

ポン監督とソン氏が会見したのは新型コロナウイルスが感染し始めたころ。実物を最初に拝顔したものの、なかなかスクリーンを見に行けなかった。そのうち見たいと思っていたが、映画館も一時閉鎖され、そのいつかは来るのだろうか。

会見リポートを共同通信編集委員の立花珠樹氏が日本記者クラブに寄せている。同委員の論考を載せたい。

不安や恐れを表現したかった」 立花珠樹(共同通信編集委員)

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