2010年4月 のアーカイブ

歌舞伎座閉場式

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/30  16:51


 4月も本日で終わり。新年度に入って最初の1カ月もあっという間に過ぎた。建て替えのため現在の姿での公演に一応の終止符を打ったのが歌舞伎座。さよなら公演も終わり、閉場式が済めば、建て替えに入る。何事も時の流れだ。

 歌舞伎座周辺は人、人、人。にわか歌舞伎愛好家やカメラマンで正面付近はごった返して、とても近づけない。見慣れていたこれまでの風景が変わる。それまでは何とも思わなかったが、ある日、突然変わる。突然ではないはずだが、そういう風に思える。閉場式は外でやるのかと思ったら、やはり建物の中だった。さよならだけが人生だ。

『用心棒日月抄』

カテゴリー: Books

2010/04/27  22:38


書名:用心棒日月抄
著者:藤沢周平
出版社:新潮社(昭和56年3月新潮文庫、昭和51年9月「小説新潮」第1話発表)

 青江又三郎は26歳。故あって人を斬り脱藩、国許からの刺客に追われながらの用心棒稼業。用心棒の赴くところ事件あり、ドラマあり、人情模様あり。

 口入れ屋の吉蔵の紹介で、ある町人の妾宅で飼っている犬の用心棒をたのまれる第1話に始まり、さまざまな種類の用心棒をつとめる。背景にあるのが赤穂事件。浅野家の浪士たちの動きが巷の風聞を賑わす中で、又三郎の仕事もいつしか、それと結びついていく。北国の小藩の脱藩浪人・又三郎の江戸での生活を通して、赤穂事件の経過を語ることになっており、いわば「赤穂事件異聞」とでも呼べそうだ。

 話の本筋は脱藩するに至ったお家の事情。馬廻り組100石の武士だったが、藩主毒殺の陰謀を耳にしたことから、許婚の由亀の父を切る。国許の権力闘争に巻き込まれ、彼の命を狙って国許から派遣されてくる何人もの刺客と死闘を繰り返す。このあたりの剣の腕も頼もしい。

 人物造形も魅力的だ。同じ用心棒の細谷源太夫や口入れ屋の吉蔵など毎回登場する人物に加え、各回の事件に絡んでくる人物たちも造形が深い。表向きは小唄の師匠でありながら、浅野浪人の周辺に出没する謎の女おりん、何者かに狙われ寂しく死ぬ夜鷹のおさき。

 そして出色は佐知。藩士の非違を探る影の集団「嗅足組」の頭領の娘。国許に帰る又三郎を襲い、逆に彼に助けられたことから、江戸で又三郎の強力な味方となる。慎み深く、それでいてタフ。好漢・青江又三郎との交情が何とも滲み込むような味わいだ。

 藤沢周平は『用心棒日月抄』に続き、『孤剣』、『刺客』、『凶刃』を書いた。用心棒シリーズは4冊。第1作の最後で登場してきた佐知は続編でも影に日向となって姿を現す。同シリーズのたまらない魅力になっている。

生姜御飯

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/26  23:24


 生姜御飯をいただいた。土鍋で炊いた生姜御飯は生姜の香りがツーンと立ち上ってきて、食欲をそそる。普段は一膳なのに、3膳も食べてしまった。お腹が苦しい。新生姜は今が時期物でとても高くて手が出ない。代替として葉生姜を使ったとのこと。生姜以外に御揚げさんが刻んで入っていた。

 生姜御飯を初めて食べたのは2008年6月9日。場所は神戸の和食や「すぎはら」。確か、湊川神社のそばだった。こんなものがあるのかと思った。

照姫まつり

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/25  15:51


 気温はさほど上がらなかったものの、よく晴れたので、午後は散歩したい気分になった。さて、どこへ行こうかと歩きながら思案していて思い出したのが「照姫まつり」。毎年、この季節に都立石神井公園とその周辺で開催されるお祭りで、今年は23回目。目的地を石神井公園にセットした。

 昭和63年(1988)から開催されているこのお祭りにはこれまで2-3度来ている。照姫は室町時代中期に石神井城を本拠とし栄華を極めた豊島泰経公の二女といわれる。宿敵・大田道灌に攻め滅ばされ、運命に悲観した姫は、父の後を追って現在の公園辺りにあった三宝寺池に身を沈めたと伝えられる。

 悲しい物語だが、実在する豊島泰経公自身は生き延びたともいわれ、姫の存在を裏付ける史実は残されていない。なぜ、史実がないのに、あたかも実在するかのような祭りを始めたのかは伺い知る由もないが、町興しの一環で始まったのだろう。難しいく考える必要はないのかもしれない。

 それにしてもよく続いているものだ。到着したら午後も3時近くで、祭りも終盤。最大の呼び物である豊島泰経公、照姫一行ら絢爛豪華な時代行列にたまたま行き遭った。輿に載った姿は見られなかったものの、確かにみやびだった。第23代照姫は区内の中学校に通う女子中学生の榎元幸奈さん。

①時代行列



②石神井公園の池

羽根付きたい焼

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/22  23:31


 神田達磨の「羽根付き薄皮たい焼」である。東京たい焼き御三家(日本橋人形町の柳屋、麻布十番の浪花屋総本店、四谷のわかば)には入っていないが、こちらのたい焼きには耳がない。羽根が付いているのだ。これまでいろいろ食べてきたが、耳付きは初めてだ。「白いたい焼き」にも驚いたが、これにも少し驚きました。

かりんとうドーナツ

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/21  23:31


 知人がお土産に持ってきてくれたのが東京麻布十番名物と銘打った「かりんとうドーナツ」。東京麻布十番モンタボー謹製。ドーナツのような、かりんとうのような、不思議な食べ物だが、意外とこれがおいしい。1つが小柄なので、次から次へと手が伸びて、やめられない。

 ドーナツ単品やかりんとう単品なら、別にどうってことないが、この2つがドッキングしたことで、全く異次元の食べ物が生まれる。結びつきの妙というか、抜群の相性というのか、とても面白い。そう思うと、”出生の秘密”が気になってくるものだ。

 ところが、ネットで調べても秘密にたどれないのだ。確かに本店は東京麻布十番だが、全国展開していて、モンタボーの名前で全国に76店舗もある。かりんとうドーナツが主軸商品かと思いきや、そうではなく、むしろ食パンや北海道牛乳パン、メロンパンなどが主流のようだ。

 経営主体は「株式会社スイートスタイル」。しかも、本社は名古屋市である。麻布十番モンタボー以外に、カフェダイニング「キャッツカフェ」(30店舗)や素材派ビュッフェ「大地のテーブル」(3店舗)、「元町珈琲」(11店舗)、名古屋の老舗洋菓子店「さんもりっつ」などのブランドも展開している。

 いくら調べても、かりんとうドーナツの出生の秘密はおろか、なぜに、これほどまで「麻布十番」に固執するのかひとつも分からない。ネットにはこのかりんとうドーナツにはまった食べ物ブログこそあふれているものの、スイートスタイルのHPにも言及はない。なぜだろうか?

歌舞伎座あと12日

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/19  12:20


 歌舞伎座は建て替えのため、4月をもって休場とあいなる。5月からは歩いて3分ぐらいの新橋演舞場で上演される予定だ。新しい歌舞伎座が出来上がるのは2013年春。電光掲示板の表示は建て休場まで「あと12日」。リアルタイムでその日を迎えている。ちょっと芝居掛っている。

 建築計画によると、新歌舞伎座は地上29階、地下4階、塔屋2階。高さは137.5m(最高145.5m)。

歌舞伎そば

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

  12:17


 建て替えられることが決まってから、カメラを構えた観光客やら建物をスケッチする絵描きさんが急増し、歌舞伎座周辺には大勢の人たちが押し寄せている。中心はもちろん、建て替わる前の歌舞伎座で歌舞伎を見ておこうとする人たちで、長い行列ができていた。

 歌舞伎お目当ての人たちの行列の左隣にできているのがもう一つの行列。お土産屋の歌舞伎茶屋の奥に狭い店を構える「歌舞伎そば」の行列だ。大家が引っ越しするのだから、当然、店子のそば屋も越すしかあるまい。

 こちらもほうの行列も長くなるばかり。もうなくなるのではないかと心配したが、店のドアと店内に「移転」の案内が出ていた。歌舞伎座のすぐ後ろに新たな店を確保したようだ。営業再開は5月中旬とか。ひとまず、「ざるかき(揚げ)」をこれからも食べられるめどがついたのが嬉しい。

 しかし、親父さんのあのそばを盛るリズミカルな動きも新しい店に”移転”できるのだろうか。あの狭さだからこそ体現できたのではないか。店が変わると、どうなるのだろう。確認するためにも5月中旬には新しい店にいかなくっちゃ。

鯉のぼり

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/18  14:44


前日の雪がウソだったように、晴れて暖かな陽気。石神井川沿いを散歩する。気持ちよく泳いでいたのが鯉のぼり。立派な鯉が泳いでいた。あっという間にひな祭りの季節は過ぎて、今度は男の子の節句がやってくる。なんとまあ、忙しいことなのだろう。こうして目が回るように、季節が巡ってゆく。

4月の雪

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2010/04/17  08:25


 朝起きて外を見たら驚いた。何と雪が積もっているではないか。その雪が雨に打たれ、みぞれ状態になっている。時間が経ては、そのみぞれも姿を消すのだろう。雪が降ったのか、最初からみぞれだったのか分からない。山間部は確実に雪だろう。

 昨夜11時ごろに帰宅したときは小雨だった。とても冷たい雨だった。夜が更けるにつれて雪になったのかもしれない。時折、窓を叩きつけるような音が聞こえた。少々の雨ぐらいなら、あんな音はしない。みぞれの音だったのだろうか。一度外に出たが、確認できなかった。

 昔、4月の1日に東京で雪が降ったことをかすかに記憶している。しかし、もう4月も中旬である。桜はほぼ散り、ハナカイドウも満開は過ぎた。チューリップが咲き始めている。ハナミズキの蕾も大きく膨らみ、今にも咲きそうな勢いだった。花たちも、この季節外れの雪にびっくりしているはずだ。

 こう書いた後、テレビのニュースを見ると、東京では1969年4月17日にも雪が降っており、そのとき以来41年ぶりの遅い雪だと報じていた。私が東京の大学に入学したのが1968年だったから、その翌年だ。そのときの雪を見ているはずだが、覚えていない。