2017年12月 のアーカイブ

黒瀬ぶり/近代支援の食縁ぶり

カテゴリー: 科学/技術/イノベーション, 食/食堂/レストラン

2017/12/30  19:44


 

これが「黒瀬ぶり」!

 

黒瀬ぶり

 

光が丘IMAの専門店街に魚屋は2軒ある。1軒は魚耕ホールディングス傘下魚耕(荻窪本店)の光が丘店、もう1軒は福岡県・博多に本社を持つ海星ムサシ(福岡市中央区)。魚耕は1951年(昭和26年)創業の4代目社長、海星ムサシは1994年(平成6年)創業だ。

魚耕は荻窪本店を中心として東京都、埼玉県、神奈川県に11店舗を展開、魚の正統派を名乗っている。海星ムサシは後発ながら全国展開し、鮮魚15店舗(精肉、惣菜、食品スーパーを含めると53店舗)を展開する大型店だ。

私は12月30日、初めて魚耕で活(かつ)じめ「黒瀬ぶり」を見た。日本水産が2004年1月に宮崎県串間市に設立した黒瀬水産による養殖ブリだ。これまでニッスイが培ってきた配合飼料の生産原料調達力や養殖魚に関する研究開発力を生かしたものだ。

ぶりの稚魚である体重2グラムの天然もじゃこを毎年4~5月ごろ、漁業者が捕獲し、志布志湾内の穏やかで清浄な海域に設けた専用養殖場で飼育した上で、秋になって1キロ前後に育った幼魚を湾内串間沖3キロの黒瀬漁場に移され、成魚になるまで育つ。これがニッスイのブランド商品である黒瀬ぶりだ。

一方で、黒瀬水産は2009年6月から夏向けに「黒瀬の若ぶり」の出荷を始めた。飼育した親魚から早期採卵した人工種苗技術をを活用した。これは光周期(昼と夜の長さの違い)や水温を操作できる水槽を使った研究で、これにより肉質の良い2歳魚がこれまでよりも1,2カ月早く水揚げできるようになった。

これまで冬が旬だったぶりの旬を夏にもっていくことを可能にした「黒瀬の若ぶり」を出荷できるようになった。これは画期的なことと思われる。

 

 

近畿大学支援による食縁ぶり

 

「食縁のブリ」は匂わないのが特徴で、魚嫌いの人にも食べてほしい新しい味だという

 

海星ムサシの陳列棚では近畿大学支援による食縁ぶりが売られていた。近大(大阪府東大阪市)は世界で初めてクロマグロ「近大マグロ」の完全養殖に成功したことで有名だが、同校の誇る養殖技術でマグロに次いで乗り出したのが完全養殖ぶりの生産だ。

株式会社「食縁」(社長は近大の有路昌彦教授、和歌山県新宮市)はブリを中心に養殖魚の成長を目指して新規市場開拓に取り組み、ブリの加工・販売を行っている6次産業化事業体・水産加工会社。近畿大学の種苗を使用して国内の養殖業者によって養殖した完全養殖ブリを自社工場でフィレに加工し、冷蔵・冷凍製品として国内外への販売を目指している。

近代支援で実現した「におわないブリ」はファミレス「ガスト」で6月15日~10月18日まで定食メニューに登場した。青魚特有の匂いを抑え、魚が苦手な人や外国人でも食べられるよう養殖方法を工夫した。

ブリの販売が飛躍的に向上することが期待できそう。

 

ボウリングで逆張り

カテゴリー: 体調/体力/運動/病気, 食/食堂/レストラン

2017/12/27  23:20


 

3度目のボウリング

 

今年7歳になる小2の孫娘を連れてボウリングに行った。埼玉スポーツセンター(所沢市南永井)。ジムでレッグプレスをやりすぎたのが元で腰部脊柱管狭窄症が再発したように思ったが、どうも逆に良くなったような感じがする。

今回は左臀部が痛く、電気ショックを受けたような感じだ出て、心配していた。ひょっとすると、逆張りが効いたのかもしれない。

4年3カ月前に全身が歩けなくなったことがあった。下肢(足)のしびれ・痛み、臀部痛・臀部のしびれ・痛みだ。

脊柱管は腰の骨の中の神経の通り道。これが狭くなり、神経を圧迫することで症状が出現するという。2013年9月に発症してから3年ほど死ぬ思いを味わった。大腸摘出手術が重なって大変だった。

しかし、その後、いつの間にか痛みやしびれが消えていた。喜んでいたものの、うかつに筋トレを始めたらどうも再燃したようだった。悲しい現実だ。ジムは12月18日を最後に休んだ。ペダリングをこぎ続けることもしんどい。

そのせいもあってか、ボウリングは大丈夫だった。少なくてもその後も痛みはあまり出ていない。その後お湯に浸かったのが良かったのかもしれない。そんなに簡単に治るはずはないと思うが、ただひたすら祈るだけだ。

 

ターメリックライスをどうぞ!

 

ボウリングをする前に蔵寿司でランチした。ボウリングのあと、お風呂に浸かったが、まだそんなにお腹がすいていなかった。そこで車で帰宅し、自宅でオムライスを作ることになった。

ところが、自宅の着いた頃になって、やはりハンバーグを食べたいと言い出す人がいた。そこで急きょ向かったのが自宅近くのファミレス「ビッグボーイ練馬高野台店」。結局そこで食べたのだが、そこで見たのはこの「ターメリックライス」(turmeric )の札。カレーとの相性抜群だという。

ウコン(鬱金)。「ウコンの地下茎で、肝臓強化や抗菌など多くの効能があり、古代から生薬として用いられてきた。インドには4~5世紀のサンスクリット語の文献に記述があるという。日本には18世紀に渡来したとされる。

スパイスとしても広く使われ、カレー粉が黄色になうのはウコン根の粉のおかげである。また、黄色の染料としても利用される」(i英辞典郎122)という。たくあんもこれで染めるらしい。

ピエール・マルコリーニ

カテゴリー: 食べ物

2017/12/23  22:46


 

板チョコです

 

2男が23日にベルギーから帰ってきた。お土産はワッフルのほか、ピエール・マルコリーニのチョコレートだった。

ピエール・マルコリーニ(1964~)はベルギー生まれの高級チョコレート販売店。ベルギーをはじめ、ロンドン、パリ、ニューヨークと世界各地に進出している」(ウィキペディア)

日本国内でも銀座に店を構えているほか、羽田第2ターミナル、東京駅構内、名古屋ミッドランドスクエア、渋谷、新宿、横浜の7店舗を持っている。マルコリーニは「多店舗しないチョコレート店」だということだったが、どうもそうではなさそう。

チョコレートはかなり昔から存在するものだが、ベルギー・チョコはどうも日本のそれとは似て非なるものらしい。日本のチョコレートはカカオ豆から取れるココアバターの割合が少なく、植物油脂(食用油脂)を5%以下(国際基準)加えた製品が多い。しかし、ベルギーやオランダなど伝統的なチョコレート生産国は植物油脂を加えた製品はチョコレートと呼ばない。

 

中身はこれ!

 

「チョコレートはカカオの種子を発酵・焙煎したカカオマスを主原料とし、これに砂糖、ココアバター、粉乳などを混ぜて練り固めた製品」(ウィキペディア)。チョコと言っても、日本のものはチョコもどきらしい。

「揚鶏と水炊き 森川」

カテゴリー: 酒/酒場/居酒屋

2017/12/22  23:17


 

レバー

 

友人と銀座で少し飲んだ。連れていかれたのは揚鶏と水炊きの店「森川」(中央区銀座2)。歌舞伎座から少し歩いて露地を右手に折れた店だ。

いろんな店がある中、少々高目の店だった。それに私は「にわとり」(鶏)が苦手だ。苦手というのはほとんど食べたことがない。しかし、誘ってくれた彼がバンコクに転勤になるという。おめでたい。自分の好みは封印した。

15品目の野菜サラダを食べ、レバーをつまんだ。それと豆乳風自家製チーズ。なるべく、鶏を避けたが、嫌いだとは言えなかった。昔、親戚の実家が養鶏業を営んでいて、よく連れられて遊びに行った。お客さんが来ると、その家はいつも鶏肉のすき焼きだった。

その時は結構食べたと思うが、そんな想い出が残っていて、鶏と聞くと、今も庭で絞めた姿を思い出す。食べられないことはないと思うが、なるべくなら食べたくないというのが本当だ。

店主の森川英二氏によると、「オープンして3年半」だという。銀座経済新聞が開店3カ月半当時の森川氏を取材している。「福岡県出身の42歳。サラリーマンとして働いた後、26歳で料理の道に進むために上京。渋谷の鶏料理中心の居酒屋でメーンの調理師として7年間働き、メニュー構築なども任されていたが今回、満を持して独立を果たした」という。

店舗面積は約7坪、席数は14席。カウンター席7席、テーブル3席。小さな店だ。狭いカウンターには普段は2人の女性が働いているが、この日は彼が1人で満席の客と格闘していた。

 

東銀座の路地裏にこんな店がありました

 

昭和通り東側の銀座1丁目から4丁目エリアは独立系を中心にワインバルやイタリアン、フレンチから和食までジャンルを問わずに個性的な店が集まっている。話題のエリアだ。客筋は悪いはずがない。

「広辞苑第7版」

カテゴリー: 文具/電子機器/カバン/辞書, Books

2017/12/18  21:10


 

この人は映画化もされた「舟を編む」の主人公のモデル?

 

ゲスト:平木靖成(ひらき・やすなり)岩波書店辞書編集部副部長
テーマ:広辞苑改訂第7版
2017年12月18日@日本記者クラブ

 

「国語+百科」辞典の最高峰と言われる「広辞苑」の第7版が2018年1月12日に10年ぶりに刊行される。改訂版の柱は類義語(似た意味の言葉)の充実と古典用例の総点検・書き換えの2本。社会が変われば、語釈も変わる。

三浦しをんの小説で映画化された「舟を編む」の主人公、馬締光也辞書編集部員のモデルと目された。本人は否定したが、本当はどうか。

早稲田大学ジャーナリズム大学院設立10周年シンポジウム

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】, ジャーナリズム

2017/12/17  21:33


 

「AIは記者にとって代わるか」シンポジウム第二部

 

イタリアからSkype参加のシッラ・アレッチさんの報告(第一部)

 

早稲田大学ジャーナリズム大学院(J-School)設立10周年シンポジウム「AIは記者にとってかわるか?」が12月17日、早稲田キャンパス大隈小講堂で開催された。AIがもたらす可能性、社会やジャーナリズムが抱えているジレンマについて白熱した議論が交わされた。

朝日新聞大阪本社社会部記者の矢吹孝文氏が自社で採用しているアドバンスト・メディア社(鈴木清幸社長)のディープラーニングを実装した音声文字化システム「AmiVoice」(アミボイス)を紹介した。

報道機関では取材映像や音声の確認・共有のため、取材後に書き起こしを行っているが、これが大きな業務負担になっているのが実態だ。これを解消するために映像音声の文字化に特化した音声認識システムを実現した。

アドバンスト・メディア社は月額基本料金3万5000円+月額1ライセンス2万円で今年11月6日から発売を開始した。

現段階では「タッチタイピングの早い記者」としての位置づけだが、朝日の社会部では「これがないとどうにもならない。昔には戻りたくないとみんなが言っている」という。

今後、話者の振り分け、要約、固有名詞や専門用語などの強化につながっていければとの声が現場では強いようだ。

シンポジウムの模様は画面分割し、アミボイスを活用しながら、行われた。議論の中身が画面の左手に大写しに展開されていった。

パネリストは津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)、平和博(朝日新聞IT専門記者)、畑仲哲雄(龍谷大学社会学部准教授)、久木田水生(名古屋大学大学院情報学研究科准教授)の4人。進行は田中幹人早稲田大学大学院情報学研究科准教授。

津田:早稲田で教えるきっかけになったのは早稲田小講堂で、J-スクールの前身だった。原点に戻った感じで、ひどく楽しみにしている。

平:昭和のジャーナリストという立ち位置で今日はやらしていただきたい。

畑仲:早稲田とはほとんど縁がなくて、呼んで頂いて光栄だ。かなり昭和な人間。古いタイプの新聞記者の育ち方については分かっている。議論に参加したい。

久木田:こういう立派なところに呼んでもらって光栄だ。

田中:今日のパネルでは「未来シナリオ」を提案してパネリストの反応を聞く手法を取りたい。

▇「ストレートニュースはAIが書く」新聞社の出現

平:コスト削減時代が続く。機械的な作業をAIが代替し、生産性を上げていくことは1つの手段になる。ただし、それだけだと競争力になっていかない。空いた時間をクリエイティブなものに生かしていく。決算記事にAIを導入したAP通信は20%削減を実現した。20%ルールをさまざまな分野で活用できる。

▇「無駄な意見」を削除するプラットフォームの出現

▇世の中の事象をデータ化して集め、正直に利用しうる良心的なビッグブラザー」社会の到来

 

 

 

会場の大隈小講堂に入るのは初めてだった

 

政治経済学部には巨大なビルが建っていた

『詩人なんて呼ばれて』

カテゴリー: 会見メモ

2017/12/15  20:02


 

 

会場からの質問に答える谷川俊太郎氏

 

ゲスト:谷川俊太郎氏
テーマ:著者と語る『詩人なんて呼ばれて』
語り手:谷川俊太郎
聞き手:尾崎真理子読売新聞編集委員

 

「日本でもっとも有名な、ただ1人の職業詩人」谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)氏が12月15日、日本記者クラブで会見した。1931年12月15日生まれ。この日が誕生日で86歳だった。

 

朗読する谷川俊太郎氏

 

読売新聞の編集委員、尾崎真理子氏が3年ごしのロング・インタビューを1冊の本にした。本書には全2500作から厳選した詩20編と書き下ろし1編が収められている。語り手と聞き手が会場でさらに話し合い、谷川氏による詩の朗読も行われた。

対談の中で彼の印象的な言葉を拾った。

・国民詩人という言い方は僕全然わからない。どういう人が国民詩人なんでしょうね。(尾崎=誰もが名前を知っていて、詩で食べている人)。詩だけでは食べてませんけどね。名前は知っているけど、読んでない人が大部分ですね。

・(石原吉郎さんを発見されたのは谷川さんですね。谷川さんのすごいところはまっさらな、詩の言葉だけで背景も何もわからない時点でこの人はすごいと言い切られている)。そうお?そうかなあ。石原さんの詩を見てびっくりした。これこそ詩だという言葉だった。あとになってシベリア体験などがあったことを知って余計感動したんですね。

・あいつは親父がちょっとえらくてインテリでさあ、いいとこのぼんぼんだからという風に僕はとっていますけど。(父親は哲学者で法政大学総長だった谷川徹三氏)

・(詩の評価はどれだけ詩集が売れるかとか、どれだけ批評が出るだとかじゃなくて、10年、20年、50年、60年たっても読み継がれているという1点だけに絞られてきている。)『二十億光年の孤独』(1952年、21歳当時発表した第1詩集)は時代遅れで、今は137億光年まで宇宙は大きくなってきている。なんでああいう本がいまだに読まれるのか良くわからないですね。

・中国の詩の朗読会というのは日本と違うのはすごくハデなんですよ。日本は何となく暗い感じがするが、向こうは詩と詩の間にどんちゃん、どんちゃん音楽が入るわけで、何か居心地が悪い感じ。一種スペキュレクタクル的なものになっている。

・(谷川さんは昨年11月に香港国際詩歌之夜2017に出席された・・) 中国人のエネルギーはすごいですね。(行列はしない)ワッとその辺に群がっちゃう。誰にサインしていいのか分からない。(すごい活力がありますね)

・(日本の若い小説家の、この雰囲気は曖昧すぎて伝わらないと思うものほど人気があるんですね。筋書きの面白さということではなく、ちょっとぼんやりした不安みたいなものが良く伝わっているのかなと思うことすらある) コミックスなどのようにビジュアルがもう圧倒的に国際的に優位になっているんでしょう。言語の役割というのが一種特別なものになりつつあるという印象があるんですよ。ビジュアルである程度伝わってしまうようにみんな思っているんじゃないか。ビジュアルの優勢を今を見ていると、言語的な表現が要らなくなるような形で、ビジュアルのほうが先行している怖さがある。(余白とか余韻とかが消されてしまって・・) そんな感じしますね。

・(日本語という言葉についていろんな実験をされてきた。詩人なんですけど、日本語のプロだった)生活に必要だったんですね。詩だけを好きになれていては生活が成り立たない。注文があれば自分ができることは全部引き受けてやっていかなければ。これがまず基本なんですね。絵本のテキストとか映画の脚本とか、自分の問題意識として出てくる。詩以外の日本語と接して、そこでちょっと苦労したことが詩にちゃんと返ってきて詩を豊かにしているんじゃないか。

・(谷川さんのお仕事は『鉄腕アトム』の主題歌の作詞から、現代詩でごりごりの政治的にも理論的にも高度の水準を目指している人々にもおーっと思われるような実験の両極をやってこられたところがすごい) 手塚治虫さんから直接、電話がかかってきて、「主題歌を書いてくれないか」と。言葉に詰まってくると、このヘン、「ラララ」でいいんじゃないの、みたいなことで適当。でも、「ラララ」で歌が生きたのは事実で、あの経験は僕にとっても、強い(この項『詩人なんて呼ばれて』141ページ)。

・(Q詩人は食えているのか?)職業事典に詩人という項はないんです。著述業にしなければいけない。詩の原稿料は波が激しくて、同人雑誌だとほとんどゼロ、1000円くらい。(逆に)コマーシャルメッセージに近いようなものは一編100万円というケースもある。これが月に1編もないから、詩だけで食うというのは今でも大変じゃないかな。ただ私は今はブランドになっているんですね。谷川ブランド。私の詩を読んでなくても、名前で商売できている。自分では気にいってないですけど。まあそういう世の中だなという感じですね。

三是寿司

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力

2017/12/13  22:52


 

「三是の寿司」看板も手を変え、品を変えて

 

私の好きな三是寿司(港区代々木2)で3人忘年会をやった。代々木とはいうものの、京王線新宿駅の裏手。都庁にも遠くない南新宿だ。自分のテリトリーである。

大学の仲間で、1人は地方新聞社に入って、今は2つの大学の講師をやっている。もう1人も講師を始めたものの、業容縮小で撤退。今は来春の子ども作文教室立ち上げに向けてボランティア活動を行っている。2人とも団塊世代だ。

私はフリーでジャーナリストをやっている。しかし、フリーとは名ばかりで、毎月書くのは1~2本程度。とてもこれで飯を食っているとは言えない。

来年は70歳代に突入する。死ぬまで現役を標榜してきたが、現役は苦しい。さて、どうするか。

羽生善治「永世7冠」会見

カテゴリー: 会見メモ

  22:34


 

登壇する羽生永世7冠

 

報道陣もものすごいことに・・・

 

ゲスト:羽生善治氏
テーマ:永世7冠会見

第30期竜王戦7番勝負で竜王を奪取し、史上初の永世7冠を獲得したばかりの羽生善治(はぶ・よしはる)氏が登壇した。会見では、自身の将棋観やコンピューター時代の棋士のあり方などに言及、次の目標として「通算1400勝」を挙げた。国民栄誉賞については「検討していただけるだけでも名誉なこと」と語った。

山持ちが割りを食う

カテゴリー: 花/木/樹, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会

2017/12/11  19:36


 

岐阜大学の川﨑晴久名誉教授(左)

 

次世代の林業機械、森林管理システムを考えるNPO法人農都会議の「林業技術の革新」に関する勉強会が開かれ、枝打ちロボットの研究開発に従事している岐阜大学工学部の川﨑晴久名誉教授と航測レーザー計測技術による林業支援を行うアジア航測の矢部三雄社会システム開発センター総括技師長が語った。

▇川﨑晴久岐阜大名誉教授(工学部機械工学科)

・林業経営は長期的な林業採算性が悪化し、人材の価格が非常に低下している。森林所有者は経営意欲を低下させている。

・林業の作業現場は高齢化率(65歳以上)が21%と高い。全国産業平均に比べると、2倍以上だ。最近若い人も入っているものの、全体としては高い。労働災害発生率は1000人に対し28.7人と製造業・全産業の5~6%に比べダントツに高い。林業は「危険な産業」という実態を表している。

・森林の管理の放棄が始まっている。平成23年の立木伐採面積7.4万ha、植林面積2.4万ha。この差5万haは切った後何もしていないことに近い状態。伐採すれど、植林もしない「ほったらかし」の森林が5万haとなっている。伐採は進んでいるものの、植林面積を増やす林業家の意欲が衰えているのでこの差が累積していく。日本の至るところが切り取った状態の山になる。

・森林管理の放棄の結果、災害防止機能、水源の元を作る機能、環境保全とか、生物多様性機能といった多面的機能が低下する。「医療の砂漠」と言う言葉があるようだが、山がそういう状態になっていく。

・人工林としてやってきたところはどんどんそういった状態になりつつあるのではないかと危惧している。

・林業経営が持続的になる仕組みを考えていかないと難しい。生産性の向上、労働効果の低減、安全性の改善、林業副産物の活用(バイオマス産業)といった課題を解決していく必要がある。

・植林した木を刈れるのは何年先か。次に刈れるのは早くて40年後。50 年、60年、100年。自分が植えた木は自分の子どもじゃなくて、孫の代に切る。そういう長期ビジョンが見渡せるような施策が背景にないと木を植えて次に行きますという手が上がってこない。100年長期ビジョンでの研究開発、経営支援が要る。

・森林で育林作業を支援するロボット技術が大きな課題。ロボットの開発について国は大きな旗を振っていない。日本中ロボットの研究をやっている大学はいっぱいあるし、研究者もたくさんいる。森林分野のロボットを研究している人・グループは3つぐらいしかない。産業用、民生用、医療用ばかり。あまりにも少なすぎる。国が誘導していない。林業労働者も声を上げない。何を研究していいのか分からない。育林にとらわれずにこういうロボットの開発が重要だと思っている。

・ロボットの研究者+国の機関+現場の人の3者が意見交換する場を作られるべきだ。

・森林管理システムがなかなか確立されていない。日本の山は資源を生まない山とするのか資源を生む山とするのか。基本的な政策をしっかり持たないと、「植えて育てて」というところに行かない。行くような仕組みが必要だ。

・森のサイクル:植栽→雑草刈り(下刈り)→真っ直ぐにするために密に育てる→太くするために間引く→枝打ちする→間伐→主伐 最低で40年、へたすると100年。そういう流れの投資ができるような仕組みがないとなかなか林業家が手を出せなくなってくる。そうならないように育成支援ロボティクスが課題だ。

・森のサイクルは造材→搬出→運搬→利用という別の流れもある。高性能林業機械を導入して積極的にやっていると考えている。多くは海外製の製品を少しモデルチェンジしたタイプのものを導入することに近い。

・循環してロボット化してやる部分はロボット化は皆無だ。間伐の場合、木に登ってまず落ちて死ぬ。いくら熟練でもその日の木や人間の状態による。非常に危険な作業だ。枝打ちの出来る人が少ない。育林事業者は枝打ちをしなくなる。枝打ちをしないで集成材のようにして使う発想だ。したくてもできないという発想。

・枝打ちをしたい人ができるような仕組みを作っていく。枝打ちのためには①無節な良質な木材生産(柱を直に見せることがなくて、なかに節があろうが、なかろうが構わない)②木材の輸出強化③食害防止④森林の環境保全⑤水資源の保全-が必要。

・このためにはインテリジェント枝打ちロボットが必要だ。18kg以下が目標。昔は30kgだった。2人必要だったが、1人でもできるようにしたい。

・作業していると同時に森林管理の状況が蓄積される。GPSとIOTを利用して森林管理・作業管理に向けた通信システム技術が必要だ。ロボットが作業したときに、作業しているときの状況、枝の数、太さなどが分かる。これを通信機能を使って送ると、同時に森林管理の状況も蓄積される。IOT通信機能を持ったインテリジェント枝打ちロボットシステムの開発が重要だ。

・昔作られた枝打ちロボットはあるものの、日本では販売中止になっている。大学等で研究開発された例はあるものの、実用化されたものはない。

・事業化計画については「レオニックス」が担当する。

 

アジア航測の矢部三雄総括技師長

 

▇矢部三雄アジア航測国土保全コンサルタント事業部総括技師長

・航空機(セスナ機6機)から地上をセンサーで測って地図を作成する会社。平成22年(2010年)からそうした技術を森林に応用。航空レーザー計測技術を用いて広範囲の森林をハイスピードに計測している。

アジア計測(東京都新宿区西新宿)東日本は東京都調布飛行場(東京都三鷹市)、西日本は国管理の八尾空港(大阪府)を基地にしている。自らの会社で航空機を自主運用して撮影するのはアジア航測だけ。

1994年(平成6年)と2016年(平成28年)における木材価格の比較

 

・木のボリュームから丸太のボリュームを引いたのが「歩留まり」と呼ぶ。丸太にする場合は立木からの75%ぐらいまで落ちる。丸太の量から製材品にする場合は良くて6割まで落ちる。いろんなセミナーで幹部は無視した説明をしているので要注意。

・立木の価格が落ちている。3720円⇒840円。1本からとれる製材品価格は8480円⇒7830円。そんなに落ちていない。製材品は国際価格ですからあんまり変わらない。

・「山には木がたくさんあるのになぜ出てこないのか」に対する1つの答えがこれだ。山で木を育てる段階と、山から切って丸太を工場に持って行く段階、丸太を製材品に加工する段階を3つに分けて、それぞれの取り分がどう変化してきたか。

・今日本の加工場で何が起こっているかというと、丸太を安く買えるのですごく儲かっている。ウハウハだ。中小の製材工場が同じ土俵で生きているので、その人たちが生きている土俵で丸太が流通する。大規模な効率の良い製材工場はその分全部儲けになる。そういう構造だ。

・山に全部しわ寄せが行っている。森林所有者はいくらで木を作ったか、60年前から育てているので、資金が必要なときに木を売却する。経営意欲は低下している。ここをぶちこわすのが私のテーマだ。なぜぶちこわすのか。森林所有者に自分の森林の価値を理解してもらうため。これが一番手っ取り早い。

・航空レーザー計測とは、航空機に搭載したレーザー測距装置を使用して地表を水平方向の座標(x、y)、高さ(z)の三次元で計測する方法。レーザーを照射する機械であり、地上から跳ね返ってくるレーザーを受け取る機械。1秒間に20万発から40万発発射する。捕捉するまでの時間を正確に測ると、撃ったところから当たったとこまでの距離が正確に分かる。航空機の位置も正確に分かる。

・昔は人間が写真を推測して見て等高線図(コンタ図=contour map)を作っていた。見えないところは見えない。航空レーザー計測だと火口列が発見された。地図を作る上で革新的な技術と評価されている。

・木の種類によって反射強度に変化がある。その特徴を活かして樹種も特定できるようになった。レーザー計測結果を色分けすると誰でも分かるようになった。樹頂点(木のてっぺん)も特定できる。しかし、太さは分からない。それがレーダー計測の結果、1本1本の枝葉の広がりを特定することができた。本数、樹高、太さも分かった。

・「あなたの山はこれだけ面積があって、丸太にしたらこれだけ出てくる。今の価格ならこのくらいになるはずなので、素材生産業者のいいなりになって売ったらだめですよ」と言った情報を森林所有者に提供している。

・日本は外材が安くて負けたというが、これは昔の話。今は日本のスギのほうがずっと安い。なぜかというと、製材工場が買いたたいて安くしているから。パルプも海外から入ってくるチップのほうが高い。

・道を作る場合もどこに道を作れば効率的かも把握できている。路肩クラックの把握も容易。

・若い人は市販スマホの中にデータを全部入れて山に行く。山に行くと、どこにいて、どんな木があってなどすべて分かる。これが最近受けている。ちょっと年配者は「赤色立体地図」を紙に印刷して山に行く。コンタ図は道に迷うが、これだと道に迷わない。

・伐採するときにそのデータを使えないか。ハーベスタヘッド。ICT林業、スマート林業。

・境界明確化のためのツール。飛行機飛ばして、計測して、解析までして、こんな位の丸太が出ると分かる。ha当たり3500円。ところが1000haやったら350万円。営業に行ったらそこで終わり。