2014年2月 のアーカイブ

『エージェント・ライアン』

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2014/02/28  23:31


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作品名:『エージェントライアン』(原題SHADOW RECRUIT)
キャスト:ジャック・ライアン(クリス・パイン)
ウィリアム・ハーパー(ケヴィン・コスナー)
ヴィクトル・チェレヴィン(ケネス・ブラナー)
キャシー・ミュラー(キーラ・ナイトレイ)

フィルムメーカーズ:監督ケネス・ブラナー
脚本:アダム・コザット デヴィッド・コープ
キャラクター原案:トム・クランシー

 

うかつにも深く考えないまま、時間つぶし的にこの映画を見た。先に予告を見たのが直接の引き金だ。しかし、実は「ジャック・ライアン」な有名な人物だった。

ジャック・ライアンは元株式ブローカーで軍事史家でもある米中央情報局(CIA)の分析官。このキャラクターを生みだしたのは軍事・諜報活動を取り扱うテクノスリラー小説作家のトム・クランシーだ。彼は2013年10月1日に病死した。66歳。

トム・クランシーの処女作にして代表作は1984年発表の『レッド・オクトーバーを追え』。米国への亡命を希望した最新鋭のソ連原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」をソ連に気づかせないで米国に帰投させるかを描いた作品だ。

1990年に映画化され、007ジェームズ・ポンド役のショーン・コネリーがレッド・オクトーバーの艦長役を演じたのを思い出した。レッド・オクトーバー側の亡命意図を読み取り、米国に誘導したのがジャック・ライアンだった。1987年に発表された『パトリオット・ゲーム』も1992年に映画化された。これも見ている。

パンフレットによると、クランシーの「ジャック・ライアン」シリーズは15冊のベストセラー小説(端役での登場含む)と4本の大ヒット映画が作られた。

レッド・オクトーバー時代のジャック・ライアンは冷戦構造の中で活動した。今回ジャックが登場したのは全く新しい21世紀の金融資本主義の国際政治経済的駆け引きが渦巻く時代。CIA情報分析斑のアナリスト、ジャック・ライアンは、全世界を標的とした大規模金融テロ計画の情報をつかむ。

アメリカの経済破綻を狙うロシアの投資会社チェレヴィン・グループの金融テロを阻止するため、モスクワに乗り込んだライアン。そこでライアンは、「アナリスト」(分析官)から「エージェント」(秘密工作員)にリクルートされる。彼をモスクワに送り込んだCIA上官、さらにはライアンのフィアンセもモスクワに現れる。

テロの舞台はニューヨーク・マンハッタン。世界の金融センター・ウォール街の地下に仕掛けられた爆弾だ。爆発を合図に金融市場でドルを売り浴びせるのがチェレヴィンの計画だった。ロシア政府も秘密裏に関与した。果たしてライアンの運命やいかに・・・。

風通しの悪さが生んだ「統一球問題」

カテゴリー: 会見メモ

2014/02/27  23:37


会見する熊崎コミッショナー

会見する熊崎コミッショナー

 

テーマ:プロ野球コミッショナー就任会見
会見者:熊崎勝彦プロ野球コミッショナー
2014年2月27日@日本記者クラブ

元東京地検特捜部長。1972年に検事になって、2004年に退官するまで32年間にわたって事件一途だった。検察の現場が長かった。根来泰周元コミッショナー(13年11月4日死去)に乞われて05年から顧問に就任していたが、根来氏も元東京高検検事長だった。

どうやらコミッショナー制度は八百長試合(米メジャーリーグで発生したブラックソックス事件=1919年)の反省の下で連合国軍総司令部(GHQ)に指導により日本では1949年に導入された制度で、コミッショナーはプロ野球組織を代表しかつ管理統括する人物。検事は裁定者として打って付けだ。

熊崎氏は9年間、顧問を務めたこともあり、統一球問題で引責辞任した加藤良三コミッショナーの後任として適任と推された。同氏には神戸時代に講演会の講師をお願いしたことがある。検事だったにもかかわらず、ざっくばらんで明るい性格な人だった。

法に則って、鬼の特捜を率いた人物とは思えないほどの開けっぴろげな性格は異色だ。事務局には毎日顔を出し、12球団全てのキャンプ地を回って、現場との意思疎通に努めている姿は好感が持てた。「プロ野球の組織は実に複雑で、分かりにくい。縦割り的なところもある。意思疎通を図ることが重要だ」と指摘した。

昨年公表のないまま飛びやすく仕様変更して問題となった公式戦使用の統一球について、「今年も昨年と変わらないボールを使用する」と強調。反発係数を変えたことは「問題ない」としたが、日本野球機構(NPB)内の限られた人間で決定し、選手やファンに告知しなかったことに基本的な誤りがあったとし、事後対応の不備を指摘した。

”事件”は組織の風通しが良くないことが引き起こした。下は言うべきことを上にきちんと言え、上もそれをしっかり受け止める。そうした風通しの良い組織が必要。野球はファンがあってのもの。ファンを無視した運営は論外だ。

ハピネス変身プリチェンミラーDX

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2014/02/26  23:21


電子版着せ替え人形

プリチェンミラー

 

ラブプリブレス

ラブプリブレス

 

「プリキュア」なる日本の女児向けアニメをご存じか。2004年から朝日放送(ABC)、アサツーディ・ケイ、東映アニメーションが制作、日曜朝8時30分にテレビ朝日系列で放送されている。3歳から8歳までの女児が主な対象だ。

毎年2月から翌年1月までの1年間を放送期間とし、既に10年間にわたって10シリーズを制作し、今年2月から11年目の新シリーズ「ハピネスチャージプリキュア!」に突入した。プリキュアは「プリティー」(pretty=可愛い)と「キュア」(cure=癒やす)という女の子らしいイメージを合わせた造語。

女児向けアニメとしては『美少女戦士セーラームーン』以来の大ヒットアニメで、シリーズを重ねている。ウィキペディアによると、主人公は主に中学校や高校に通う少女たちで、彼女たちは「プリキュア」と称される「伝説の戦士」に変身する能力を与えられ、敵と戦う。変身後は「キュアラブリー」や「キュアプリンセス」といったキュアで始まる名前で呼ばれる。

従来の女児向けアニメの変身ヒロインは、「アクセサリーのような武器を使って戦ったり、魔法を駆使したりと、バトルシーンは可愛らしい、比較的マイルドな描写のものが普通だったが、プリキュアでは肉弾戦でガチに戦う。コンセプトは『女の子だって暴れたい』である」(ピクシブ百科事典)。基本要素は以下の2点だ。

・少女たちが「プリキュア」という戦士に変身し、戦う
・妖精がプリキュアのサポーターになる

女だてらにバトルを繰り広げるというコンセプトはこれまでにない視点で、大ヒットシリーズになっているのはこれが時代に合ったのかもしれない。毎年新シリーズが作られているものの、良いのか悪いのか分からないが、登場人物も、彼女らの世界観の設定には統一性はないという。

プリキュアは今やアニメにとどまらず、映画、漫画、ゲーム、ミュージカルなどメディアミックスが盛ん。登場するアイテムは玩具として商品展開されている。この日で4歳になった初孫の誕生日プレゼントが「ハピネス変身!プリチェンミラーデラックス」(プリチェンミラーとラブプリブレスが一緒になったセット、発売元株式会社バンダイ)だった。

プリチェンミラーのフタを開いて後ろに回し、プリカードをトレイに入れてプリチェンミラーにセット。ミラーボールを下から上へクルクル回すと、プリチェンミラーの中からプリカードのイラストが浮かび上がる仕組みだ。別売りのプリカードを入れると変装できる。

腕にはめたラブプリブレスは攻撃用。ダイヤルを回して攻撃を選択。攻撃したい光を選ぶと、それぞれの攻撃メロディーとセリフが流れる。攻撃は13種類もある。

10年分の歴代プリキュアたちのプリカードがたくさんあって、「好評発売中」だ。子どもにせがまれて、別売カードやゲームを買いにジジババがショップに出没しているらしい。トホホ・・・・

 

梅満開

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2014/02/23  15:58


 

雪も溶けて満開となった庭先の枝垂れ梅

雪も溶けて満開となった庭先の枝垂れ梅

 

庭先の枝垂れ梅がようやく満開になった。1つ1つの花は小さいものの、花の数が多い。これが満開になったらやはり見事だ。甘酸っぱい匂いを周囲に発散させている。

よもやまた雪が降るとは思わないが、何年か前には4月に入ってから降ったこともあるから油断できない。今は何がどうなるか分からない時代だ。

もう少しすれば、いろんな花が咲き始めて来る。朝の来ない夜はない。春の来ない冬もない。地球温暖化で自然の「常識」も変わっていく。春になれば梅が咲き、桜も開花する。そんな「常識」だけは決して覆ってほしくはない。

「社会全体で子どもをだっこしてあげたい」

カテゴリー: 会見メモ

2014/02/17  23:08


「社会全体で子どもをだっこしてあげたい」と語る黒川祥子氏

虐待された子どもたちの側を取材した黒川祥子氏

 

テーマ:著者と語る「誕生日を知らない女の子 虐待-その後の子どもたち」
会見者:黒川祥子(フリーライター)
2014年2月17日@日本記者クラブ

お昼のニュース(2月23日)を見ていたら、「生後8カ月の長女の顔に約70度の熱湯を蛇口から2秒間くらいかけてやけどを負わせたとして、警視庁町田署は、傷害の疑いで、東京都町田市常盤町、無職、佐藤哲也容疑者(23)=別の暴行事件で逮捕=を再逮捕した」と報じていた(ブログを書いているのも2月23日)。

我が家に来ていた息子の嫁がそれを聞いて「信じられない」と悲鳴を挙げた。3歳の娘と1歳9カ月の双子の息子を子育て中だ。愛する我が子を虐待する親の神経は通常理解不能だ。しかし、現実に、こうした事件がほぼ毎日のように起こっているのも事実だ。

佐藤容疑者は、妻にも暴力を振るっていたとして逮捕済み。その後の調べで、長女の全身には古いやけどやあざがあり、同署は日常的に虐待をしていたとみて調べている。

とにかく、カラスの鳴かない日があっても、子どもの虐待がニュースにならない日はないほど児童虐待のニュースが多い。報道されないケースはもっともっと多いはずだ。残念だが、報道されたのは氷山の一角かもしれない。

なぜ、かくもこうした事件が多いのか知りたいと思って、虐待を受けた子どもたちを取材した黒川祥子氏の会見を聞いた。第11回開高健ノンフィクション賞を受賞したフリーライターだ。

 

2週続きの大雪

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2014/02/15  10:50


午前2時ぐらいの外の状況

午前2時ぐらいの外の状況

 

1週間前と同じ状況に

1週間前と同じ状況に(14日午後7時半ごろ)

 

自宅に通じる道

自宅に通じる道(14日午後7時半ごろ)

 

今年の冬はとにかく寒い。よく雪が降る。仕事に行きたくなければ、休めるのがアルバイトの特権だ。昨日みたいに朝から雪が降っているのならなおさらだ。

しかし、たまたま昼食会の予定が入っていた。どうしても片付けなければならない仕事もあったので、やむを得ずに出掛けた。だから、昼の会合と急ぎの仕事を済ませた後は無理をすることもない。

午後3時半には職場を後にした。電車も動かなくなり始めており、こんなときは早く帰宅するのに越したことはない。いつ電車が止まるかもしれない。

そして案の上、大雪が降り、電車も各所で寸断した。あまりに風が強いので、夜中に起きて外を見ると、1週間前と同じ光景が広がっていた。朝方からは雪が雨に変わった。雨は昼近くまで降り続いた。

屋根からドスンドスンと溶けた雪が地面に落ちる音がする。雨がやんだので昼から雪かきをした。雨を含んで重い。雨でそのまま溶けてくれればいいのだが、すぐには溶けない。放っておくわけにもいかない。また腰が痛くなった。

世界経済動向

カテゴリー: 会見メモ, 資源/エネルギー/環境, 途上国/ODA

2014/02/14  23:45


渡辺博史氏

渡辺博史氏

 

テーマ:最近の世界経済の動向-マクロ経済・金融を中心に
会見者:渡辺博史JBIC(国際協力銀行)総裁
2014年2月14日@日本記者クラブ

JBICは株式会社ではあるものの、日本政府100%出資の特殊銀行。元の日本輸出入銀行だが、再編され、現組織は2011年に定められた株式会社国際協力銀行法に基づいている。日本の輸出信用機関だ。

海外資源の開発・取得や日本企業の競争力維持・向上のための融資を行う。最大の役割はグローバル・インフラ投資、なかでも成長センター・アジアへの投資だ。民間銀行では大きすぎるカントリーリスクを引き受けるのが仕事だ。

それにしても最近のJBICの出資・融資活動は目覚ましい。未曾有の財政危機と言いながら、さまざまなプロジェクトに気前よく、何千億円という資金を投入しているからだ。もちろん将来的な資源確保やインフラ投資のためには巨額の資金は必要で、先を見据えた投資は必要だ。しかし、無い袖は振れない。

JBICの2013年年次報告書によると、2012年度の資金調達額(実績)は2兆5998億円。そのうち最大なのは外国為替特別会計からの借り入れで1兆7449億円だった。全体の67%を占めた。財政投融資からは4000億円、政府保証外債2053億円、回収金などその他自己資金1806億円だった。

JIBICには財政機関債の発行が認められているが、12年度はゼロだった。11年度は500億円が発行された。13年度予算では200億円と記載されている。

JBICは13年2月、日本企業の海外M&A、インフラ、資源分野などにおける中堅・中小企業を含め日本企業の海外展開を推進する目的で「海外展開支援出資ファシリティ」を創設。同年4月には「海外展開支援融資ファシリティ」も新設した。

さらには日本企業の製造拠点の現地化が進行することに伴い、日本企業の海外拠点の取引支援に向けた融資制度を拡充する一方、09年創設の「アフリカ投資ファシリティ」を「アフリカ貿易投資促進ファシリティ」に発展的に改編。

また、日本企業のロシアへの投資・事業展開を支援する「日露投資プラットフォーム」の運営も始めた。JBICはまさに日本の海外経済戦略の先兵だ。

渡辺博史氏は2008年10月からJBICの経営にタッチし、13年12月、奥田碩総裁の後任となった。大蔵省国際金融局長、財務官を歴任した元通貨マフィア。海外紙誌のマンガを読み解きながら世界政治・経済を解説した。

10年6月2日の会見でも同じような解説を聞いたことを覚えているが、今回も氏の博識ぶりには驚愕した。会見内容を自分なりに理解しようと試みたが、無理だった。それで、日本記者クラブサイトに掲載された鈴木美勝時事通信解説委員の「会見リポート」を掲載させてもらうことにした。

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“渡辺流”解説 漫画で読み解く世界経済

 

「最近の世界経済の動向」と題して行われた記者会見は型破りだった。延々40分間余にわ たって、フィナンシャルタイムズ紙や英エコノミスト誌などに掲載された漫画をひとつひとつパワーポイントで紹介、世界情勢をシャープに活写する渡辺流の解 説は、まさに名人芸の域に達していた。

ユーロを懸命に支えるメルケル独首相の怒り、最悪の危機を脱したもののL字型回復しか見込めぬスペイン経済、ヘルスケアに足を取られたオバマ米大統 領の苦悩、そして第1の矢しか飛んでいないアベノミクスの危うさ等々―渡辺氏は難題山積の国際情勢を描いた漫画を通して世界のいまを読み解いてみせた。そ の手法は霞が関―大手町では知る人ぞ知る渡辺流だが、漫画に込められたメッセージを子細に読み取る能力と平易に解析する表現力は、並みのエコノミストや学 者にはまねできないだろう。

ちなみにSF好き、Mystery好きの少年・青年として育った氏は、本職のマクロ経済・金融に関する論文以外に『ミステリで知る世界120カ国』をも上梓した、硬軟両用の書き手でもある。こういう人を才人というに違いない。

時事通信解説委員 鈴木 美勝

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iPS細胞シートで年内に網膜患者へ移植手術

カテゴリー: 会見メモ, 科学/技術/イノベーション

2014/02/13  23:50


髙橋政代氏

ブリーフィングする髙橋政代氏

 

テーマ:「iPS細胞の網膜疾患への応用」
会見者:髙橋政代(理化学研究所発生・再生科学総合研究センタープロジェクトリーダー)
2014年2月13日@日本記者クラブ

2006年に山中伸弥京大教授が iPS細胞(人工多能性幹細胞=induced  pluripotent stem cell )の作製に成功したかと思うと、今年1月には髙橋氏の所属する同センターの小保方晴子研究ユニットリーダーがSTAP細胞(刺激惹起性多能性獲得細胞=Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells)の作製に成功。とにかく医学の世界は日進月歩。とても付いていけない。

iPS細胞だけでも難解だったのに、今度はSTAP細胞の登場だ。少し前はES細胞(胚性幹細胞)というのもあった。いずれも万能細胞だという。通常の細胞は筋肉なら筋肉、肝臓なら肝臓の細胞にしかなれないが、どんな種類の細胞にもなれるのが万能細胞だ。

1個の細胞から全身の細胞を作り出す受精卵が究極の万能細胞。少し成長した受精卵を壊して取り出したのがES細胞だ。これらは胎児になる細胞で、胎盤の細胞を使うという。どちらの細胞も体内で作られたものだ。

それに対して体外で作り出された細胞がiPS細胞であり、STAP細胞。山中教授は、皮膚などの細胞の核に特定の遺伝子を入れることで、組織や臓器になる前の受精卵のような状態に戻す「初期化」が起こることを世界で初めて示し、iPS細胞を作り出すことに成功した。「大量生産できる上、産業化のビジネスモデルづくりも可能」(髙橋氏)。

小保方グループは今回、遺伝子を入れるなどの操作をしなくても、細胞の外部からの刺激だけで初期化が起きることを示した点が画期的だった。また、iPS細胞は作り出すのに2週間から3週間かかるが、STAP細胞は1週間ほどでできるという。

外部からの刺激だけで細胞が万能性を獲得するという考え方は生物学の常識を覆すものだが、その原理はまだ分かっていない。体の中ではこうした変化が起こらないメカニズムも謎だ。

髙橋氏は現在、目の難病の加齢黄斑変性を患者本人のiPS細胞から作った細胞シートで治療する臨床研究を行っている。6人の患者を選び、年内に移植手術を行う予定。STAP細胞を使った治療にも関心を示したが、現状では「遺伝子の働きや仕組みの研究がかなり進んでいるiPS細胞のほうが使いやすい」という。

「病気は治るところは治ってきている。医療にとって予防と再生が大きな要素」とも述べた。病気が発症し、予防が間に合わなかった者にとっては「再生医療」への期待が大きい。

 

宝塚歌劇に次の100年はあるか

カテゴリー: 絵画/彫刻/音楽, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会

2014/02/12  23:13


宝塚100周年のイベントは盛りだくさん

宝塚100周年のイベントは盛りだくさん

一般財団法人デジタル文化財創出機構主催の『響夜学~経営と文化のいい関係を考える~』会合が日比谷文化図書館で開催された。この日は3回目で、阪急電鉄歌劇事業部長兼東京総支配人の久保孝満氏が「宝塚歌劇100年」について語った。

2014年4月1日に第1回公演を行った宝塚歌劇団はまもなく100周年を迎える。「100年も続いたのも奇跡」だが、気になるのは果たして「次の100年」はあるのかだ。

「あれは女・子どもの見るもの」と馬鹿にしてはいけないらしい。宝塚にはまったという初老の男性によれば、「最近は男性客も多いという。それも年寄りだけではなく、若者の姿もよく見掛ける。幕間に30分ある休憩のときは男たちがウロウロしているんです」という。

同氏が指摘するのは、「宝塚は一級の芸術ではないかもしれないが、3500円のB席で、あれだけのエンターテインメント(芝居+レビュー)は見られない」とコストパフォーマンスのすばらしさ。頭から「あんなもの」と馬鹿にしていた者にとっては「目からうろこ」だった。

田舎電車の箕面有馬電気軌道(現阪急電鉄)の客集めのために、実業家・小林一三が思い付いた宝塚少女歌劇が100年も続いたのは音楽学校での人材育成と興行をリンクさせ、トップスターの育成・誕生・卒業のプロセスを興行を通じてオープンにし、観客をそれに参加させるビジネスモデルを生みだしたためだ。それが長期的、継続的な集客を可能にした。

問題はこれまでのビジネスモデルで、これからの100年を乗り切っていけるかどうかだ。「損益分岐点は常に70%を目安に経営を進めている。収益が取れないと経営を継続できない。収益の取れない事業は道楽」と久保氏は言った。

ただ、東京宝塚劇場こそ客席稼働率100%を維持しているものの、本拠地の宝塚大劇場は86%台に低下しているのも事実だ。少子高齢化もあって、このレベルをこの先もずっと維持できるかどうかは不透明だ。

気になるのは人材が国境を越えて流動化するなど世界がグローバル化していることだ。そうした中で、宝塚もスポット的なものではなく、本格的な海外公演に取り組む時期にきている。

3月1日付で阪急電鉄の新社長に就任する中川喜博専務は産経新聞のインタビューに対し、2015年にも東南アジア興行を実現する方針を表明している(2013年12月6日)。

今や交響楽団やバレー団も世界から人材を受け入れ、技術レベルの向上に向けしのぎを削っているグローバル時代だ。閉じられた世界でガラパゴス化するからこそ「宝塚文化」だとも思うものの、グローバル化の潮流が逆流することは考えられないような気がしてならない。

雪かきにみる日本の公共精神

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2014/02/09  13:02


 

一夜明けたら外は銀世界

一夜明けると雪は降り止んで一面の銀世界

 

一夜明けて、恐る恐るベランダから外を見た。雪は降り止んでいて、明るい日差しが注いでいた。ベランダの手すりに雪がないのは風で吹き飛ばされたためだ。ずいぶん強く風が吹いていた。台風の風みたいだった。

 

ほとんど咲いた矢先の雪に梅の花も寒そう

ほとんど咲いた矢先の雪に梅の花も寒そう

 

東京都心の積雪は27センチ。1969年(30センチ)以来、45年ぶりだと大騒ぎだ。都心から離れた西部の練馬区ではそれ以上の積雪だ。とにかく半端の積もり方ではない。

 

まずしなくてはならないのは雪かき

まずしなくてはならないのは雪かき

 

自宅は車の通る道から奥まったところになる。3軒続きの一番奥だ。何にしても、通りまで道を作らなければならない。そうでないと、どこへもいけない。花壇用のスコップと掃除用のちり取りで除雪作業に取り掛かった。スコップで道筋を作り、その跡をちり取りで残りの雪をすくい取る。

その作業を1時間ほど繰り返した。水分を含む雪は重い。中腰で作業をやるので、腰に来る。通りまで何とか行き着いた。その先は小学校の裏門。今日は都知事選挙の投票日。投票に行くためにも除雪は必要だ。車が通った跡はむしろ踏み固められて固い。途中で断念した。

こういうときにいつも率先してやる人とそうでない人がいる。近所のお父さんと高校生くらいの娘さんが頑張って、投票所のところまで道を作ってくれた。

疲れ果てて途中で断念

疲れ果てて途中で断念

 

私のスコップを見かねて、雪かき用のスコップを貸してくれた。「ポリカスコップ」。DIY大手のアステージ社(本社新潟県燕市)製で、「丈夫で長持ち」「頑強」「雪ささり良好」のラベルが張ってある。前から買っておいたものだという。心掛けが私とは違う。

ポリカスコップ(アステージ社製)

ポリカスコップ(アステージ社製)

雪はこれまでに何度も降っている。その都度、雪かきが必要だった。そのときは間に合わなくても、どうせ1シーズンに2~3度は降るのだから、雪かき用スコップを買うヒマはあったはずだ。買ってなかったのはその気がなかっただけだ。

 

午後1時頃にはこんな感じに

午後1時頃にはこんな感じに

 

自宅から通りまでの道もいつの間にかこんな感じに

自宅から通りまでの道もいつの間にかこんな感じに

 

投票に行こうと外に出たら、すっかり除雪が終わっていた。もちろん、お隣さんやそのお隣さんが除雪してくれていた。私も朝やったが、ほんの一部だけ。エビでタイを釣った気持ちだ。

別に区役所から指示されたわけでもない。自発的に、無理しない形でそれが行われている。日本人の公共精神は実にすばらしい。あらためてそのことを思った。

 

小学校の校庭はまだこんな感じ

小学校の校庭はまだこんな感じ

 

都知事選挙に行く。歩いて1分の小学校の体育館。投票を終えて外に出ると、広い校庭はまだ雪の海。明日までに溶けるのだろうか。人海戦術で除雪作業をやるのかもしれない。