2006年8月 のアーカイブ

シニア・セカンドライフ講座「田舎で暮らす」

カテゴリー: 神戸日誌

2006/08/27  23:32


 神戸生活創造センター主催のシニア・セカンドライフ講座「田舎で暮らす」を受講した。同センターは兵庫県神戸県民局の外郭のようで、実体的には県主導。県民ニーズを汲み上げていくと、こうした問題も行政課題になるのだろう。

 「田舎暮らし」は頭で考えるほど楽ではないというのが私の持論だが、都会暮らしに疲れたシニアにとっては有力な選択肢の1つかもしれない。田舎が好きな人は体力と気力で乗り越えていける。問題は私のように、そんなに好きではないものの、しがらみもあって、実家のある田舎の面倒を見る必要のある中途半端な存在。

 この日の講座では篠山市や丹波市などの田舎暮らしを想定したもので、田舎と言っても、都会に近い田舎。車で1時間から1時間半以内のエリアだ。田舎暮らしがたまらなくなれば、都会に逃げ出すことも割りとできやすい土地ではある。

 以下、パネリスト各氏の発言の中から、アットランダムに。

・薪ストーブは3回暖まる。薪を切るときと割るとき、それに燃やすとき。
・田舎でも通用する技が必要。「あぜ道を歩かせてもらっている」。
・車の運転、インターネット、うまくいかなかった場合の代替シナリオを用意しておくこと。
・田舎暮らしは体力的に結構ハード。体力、気力のあるうちに始めるのがベスト。
・野菜は勝手にできる。そんなに難しくはない。
・田舎でも自分で踏み出せば、楽しみができる。
・田舎では70歳は働き盛り。10年は長生きできる。何でも自分でやることが重要だ。

彫刻展はしご

カテゴリー: 神戸日誌

  22:15


 美術では彫刻が好きだ。絵を描くのは昔から苦手だったが、彫刻は嫌いではない。特にブロンズは触ることが許される場合もあって、触りながら鑑賞できれば最高だ。そのうち自分でも挑戦したい。

 そういうこともあって、本日は残暑の中、美術館周り。兵庫県立美術館王子分館で開かれている「2006兵庫県彫刻家連盟展」をまずのぞいた。原田の森ギャラリー東館。同連盟は1972年に創立され、毎年室内展や野外彫刻展などを企画開催しているという。

 出品者は神戸の彫刻家が多かったが、中に1人、知っている人がいた。磯尾隆司氏。正確に言うと、中学時代、同氏の父君に美術の実技を教わった。日展でも何度も入選された彫刻家だ。一度だけ、課題のちぎり絵を褒められ、廊下に張り出されたことがあった。最初で最後だっただけに今でもよく覚えている。

 王子分館から歩いて15分ほどのところに兵庫県立美術館(脇浜海岸通1-1-1)がある。そこで開催中なのが「アルベルト・ジャコメッティ展」(10月1日まで)。ジャコメッティ(1901-1966)は細長く引き伸ばされた針のような特異な彫刻でおなじみの芸術家で、絵も描く。

 ジャコメッティの重要なモデルを務めたのが日本人哲学者、矢内原伊作。ジャコメッティと矢内原との交流に焦点を当てたのが今回のジャコメッティ展の特徴で、写真や日記などの関連資料も展示され、興味深かった。

夏バテ

カテゴリー: 東京日誌

2006/08/26  22:29


 実家でお盆を済ませてからが個人的には夏休み。友人夫婦と今年は津和野-萩を2泊ドライブ旅行した。昨年は弘前-乳頭温泉-角館だった。旅行するのもエネルギーが必要だ。萩では夏風邪でダウン。小雨の早朝、街を歩き回ったことが良くなかったのかな。

 職場復帰した今週も神戸は猛暑。「今年は異常」らしいが、それにしても暑い。流石の私も体調を崩した。全身がだるいのである。クーラーも遠因だろう。東京よりも暑いようだ。それでも、大阪よりは涼しいのではないか、と思うのだが、どうだろう。

 地球温暖化が進んでいる。もしかして、「今年が異常」ではなくて、これから、「これが普通」になるのではないか、とつい心配してしまう。心配しなければならないような客観的な情勢には事欠かない。大変な時代である。

 あさってから始まる週の終わりには9月に突入する。動き回らなければならない。人間は動き回れるうちが華なのかもしれない。

進水式ラッシュ

カテゴリー: 神戸日誌

  22:11


 神戸の造船所では新造船の進水ラッシュだ。毎月1船の割合で進水している。シリーズ単位で受注したものが順次完成し、次々と進水しているからだ。進水式を終えた直後はまだ”カラ船”。エンジンも未搭載だし、船室も出来上がっていない。とにかく、海に浮かばせるだけ。

 8月22日、三菱重工業神戸造船所第3船台で進水したのは台湾のEVERGREEN INTERNATIONAL社のコンテナ輸送船「EVER STEADY」号。全長300m、総トン数は7万4700トン。10隻シリーズの第6船。同造船所で建造できる最大の船だ。建造番号:第1271番船。

 5月15日に起工、3ヵ月後に進水だから、驚くべき短い工期だ。12月下旬には竣工の運びとなる。5月には第5船が進水済み。7月4日にはほぼ隣接する川崎造船神戸工場でばら積み運搬船の進水式にも参加したから、これで神戸にきて3度目。船がスルスルと進水するタイミングで演奏されるのがなぜだか日本の「軍艦マーチ」。商船でも軍艦マーチとはいかなるものか。

カテゴリー: 旅行/移動/街歩き

2006/08/23  22:33


 萩がこれほどすばらしい街だとは知らなかった。城下町の特徴である武家屋敷の土塀が残っているのに加えて、日本海に面した海のある街でもあるからだ。しかも、区割りが整然と施されており、街並みが美しい。

 関ヶ原の戦いに敗れた毛利輝元が慶長9年(1604年)、防長2州の首都として居を置いた街である。明治維新発祥の地として天下を揺るがすまでの間、36万石の城下町として栄えた。夏みかんが土塀の中から外にこぼれだす風景が絵になっている。

 最大の見所が松下村塾。吉田松陰が安政3年(1856)7月から2年半の間、師弟を教育した私塾。8畳1室で始め、後に10畳半の室を増築した。ここから伊藤博文や高杉晋作、木戸孝允、山県有朋など多くの維新の人材を出した。塾は今では松蔭神社の中に置かれている。

秋吉台・秋芳洞

カテゴリー: 旅行/移動/街歩き

2006/08/20  22:24


 秋吉台(山口県)は日本最大のカルスト(石灰岩地)台地。水に溶食された石灰岩地の地形が4502haにわたって広がる。石灰岩の柱をラピエ、溶食されたくぼ地をドリーネと呼ぶ。こんなところに、なぜ、こんな風景が広がるのか不思議だ。

 この秋吉台の南麓の地下100mのところに広がるのが秋芳洞(あきよしどう)。東洋屈指の鍾乳洞だ。観光コースは約1㌔。温度は年間を通じて17度で一定しているという。洞窟探検は楽しいが、よくもまあ、こんな鍾乳洞ができたものだ。何とも自然の力というのはげにすさまじい。

 洞窟性コウモリが数多く棲み、シコクヨコエビなどの洞窟性動物もたくさん見られるようだ。あんまり気持ちのよいものではない。何度も行く必要はないだろうが、一度は見ておいたほうがよいところだ。社会科の教科書で習った記憶があるが、実際に見学したのはこれが初めて。

津和野

カテゴリー: 旅行/移動/街歩き

2006/08/19  23:57


 山陰の小京都と呼ばれる城下町・津和野町。中国山脈の末端・島根県の西南に位置する鹿足郡の小さな町だ。今や山陰の観光地として全国に名をとどろかせるまでになったが、「こんなところにこんな町が・・・」という印象だった。

 開祖が文永、弘安の役の勲功で西石見の追補使(地頭職)に任じられた吉見頼行氏。その後、約700年にわたって吉見氏14代、坂崎出羽守16年、亀井藩主11代の治世の拠点として殷盛を極めた。
 
 不思議なのはこの小さな町から明治初期に活躍した2人の偉人が生まれていること。1人は哲学者、啓蒙思想家として名を知られる西周(1829-1897)。もう1人は軍医で文学者の森鴎外(1862-1922)。2人の旧宅が今も保存されている。森鴎外記念館もある。

 のどかな町である。津和野駅にはSL「山口号」が停車していた。津和野郷土館を見たが、津和野の歴史を年代別に追った展示にはなっておらず、この町を理解しようとする観光客には非常に不親切だった。観光を生業にしている町とは思えなかった。残念だった。

 

みなとこうべ海上花火大会

カテゴリー: 神戸日誌

2006/08/08  22:49


 こんなにしっかり花火を見たのは何10年ぶりだろうか。お尻は痛かったが、神戸港のコンクリートの上に座って50分間、約5000発の花火の競演に見入った。ほとんど関心の枠外にあったものも、場所が変われば、新鮮味が出てくるから不思議だ。やはり、人間、一カ所に長く住むのは宜しくない。

 あんまり、ころころと変えるのも問題だが、せめて10年くらいの周期で、定住地を変えるみるような生き方も悪くないのではないか。視点も変わるし、発想、着想にも変化が生じるに違いない。”デラシネ教”の教祖、作家の五木寛之氏が横浜-金沢-京都などと住処をいろいろ変えたことを覚えている。

 「第36回みなとこうべ海上花火大会」が開かれたのは8月5日(土)午後7時30分から8時20分まで。メリケンパーク沖合いの海上に浮かべた3隻の船から打ち上げられた。

 打ち上げ花火と仕掛け花火が交互に、ある時は織り交ぜて競演。打ち上げ花火が空高くで開花するのに対し、仕掛け花火は海上(地上)近くで花開く。直径300mの尺玉10連発も打ち上げられた。

 たかが花火である。もったいないと言えば、もったいない。あっという間に終わってしまうものに、かなりのお金を費やすことの是非もあるのだろうが、されど花火である。花火を見れば、今年の夏もしっかり目に焼きつくことができるのかもしれない。人は思い出がなければ、老後を生きられない。

 花火見物のあと、ぶるぶら自宅に戻ろうと倉庫街を歩いていたら、聞こえてきたのがバンド演奏。倉庫の一角で、ライブ演奏が繰り広げられていた。もちろん無料。枝豆と生ビールをやりながら、しばし鑑賞。こういう雰囲気のあるのが神戸の良さでもある。

よさこい兵庫2006

カテゴリー: 神戸日誌

2006/08/05  13:24


 この季節、日本全国至るところで夏祭りが行われている。これだけ暑いので、踊るほうも汗だくだく、見物するほうも汗ふうふう。それでも気持ちが高揚する祭りはいいものだ。珍しさもあって、とにかくのぞいてみることにしている。来年も参加するかどうかは分からない。

 7月30日(日)には第18回ふれあいの祭典「よさこい兵庫2006」(実行委員会代表会長:井戸敏三兵庫県知事)を見物した。県立明石公園。明石城の天守閣は残っていないが、二の丸は現存し、ライトアップで浮かび上がる。正午から始まり、ラストの総踊りは21時。19時半ごろから1時間半、クライマックスを楽しんだ。

 よさこい祭りは地域の一体感が高まる市民参加型イベント。北海道などが最も有名で、全国各地で開かれている。兵庫県は摂津、播磨、但馬、丹波、淡路の5つの国が集まって形成されている。地域色が強く、一体感はどうしても希薄。それを少しでも高めようとの狙いが込められている。

 過日、在大阪カナダ人と話していたら、こうしただれもが参加できるお祭りの存在を日本文化の良さの1つに挙げていた。社会自体は近代化、西欧化されているものの、コミュニティーの一体感をもたらすお祭りも根強く残っていることに驚嘆していた。お祭りの”活況”はコミュニティーの一体感が喪失されつつあることの裏返しと考えるのはうがった見方か。

神戸薪能

カテゴリー: 神戸日誌

2006/08/02  08:57


  長田神社の境内で1日夜、「神戸薪能」(こうべ・たきぎのう)を鑑賞した。梅雨もようやく明け、空はよく晴れ、時折、涼風が通り抜けていく。薄暮の中、蝉の鳴く中で始まった舞台も火入れ式のころには陽も落ちて虫の音に変わり、燃え盛るかがり火が幽玄の世界を醸し出す。

 長田神社は生田神社、湊川神社と並んで神戸3大神社の1つ。敷地面積こそ他の2神社にかなわないが、1800年の歴史を有する伝統ある神社。神戸薪能は昭和44年より開催され、今年で37回目。今でこそ各地で薪能ばやりだが、県内での上演はここが初めて。当時、全国でも数カ所でしか行われていなかったという。それが今や神戸の夏の風物詩の1つに定着した。

 能は600年の歴史を持ち、現存するものとしては世界最古の舞台芸術。この日鑑賞したのは狂言「清水(しみず)」と能「巻絹(まきぎぬ)」。主催は神戸薪能協会。動きの激しい舞台を見慣れた者にとっては物足りなさを感じたのは確か。これが600年の落差か。

(上演中は写真撮影不可)