2006年3月 のアーカイブ

桜開花

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/26  12:25


 3月25日(土)の午後、都立光が丘公園の桜開花状況を調査してきました。公園内に一体、どのくらいの桜があるかは分かりませんが、恐らく100本は下らないのではないでしょうか。種類もソメイヨシノだけではなく、オオシマサクラや山桜などもありました。

 開花状況は樹によってさまざま。早咲きもあれば、遅咲きもあり、一概には言えません。それでも着実に蕾が膨らんでいました。咲いてはいても、ほとんどの桜が1-2分咲きなのに対して、どういうわけか、公園の真ん中当たりにある枝垂れサクラ1本だけが満開でした。

 公園全体が満開になるのは恐らく3-4日後ではないでしょうか。気の早いグループがもうチラホラ咲きの桜の下でお弁当を広げていましたが、4月1、2日の次の週末はさぞ、大宴会が繰り広げられていることでしょう。

菓匠館「福壽堂秀信」

カテゴリー: 東京日誌

  12:01


 菓匠館「福壽堂秀信」(本店・大阪市住吉区帝塚山東1丁目4番12号)の「福寿の里」をもらった。さくっとした最中種に、丹波大納言粒餡をのせていただいた。少し前に味わった加賀藩御用菓子司「森八」(本店・金沢市尾張町2-12-1)の「本練黒羊羹」も逸品だったが、こちらも名だたる高級和菓子である。

 創業こそ昭和23年(1948年)と古くはないが、和菓子屋を始めた土地が大阪市南区(現在は中央区)の宗右衛門町だった。文字通り、大阪ミナミは「芝居」と「食いだおれ」、それに道頓堀川沿いにある「花街」(宗右衛門町)の3つが独特の文化を醸成していた土地柄である。

 これら高級料亭や茶屋などに出すお菓子を作ったのが「福壽堂秀信」で、洗練された料亭文化や花街文化に磨かれながら、技術が確立していったのも頷ける。大阪では高級和菓子の代名詞といわれるゆえんだ。

「花蝶」

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/21  19:51


 現在の東銀座から新橋にかけての細長い一帯がかつての木挽町(こびきちょう)。伝統と格式のある新橋花柳界発祥の地である。芸を磨き、粋を貫く新橋芸者の花街で、政財界の奥座敷。今も「金田中」、「吉兆」、「松山」などの料亭が軒を並べている街だ。

 新橋一の名料亭と呼ばれたのが「花蝶」(Kacyo、東京都中央区銀座7-16-7)とか。昭和2年に開業した老舗料亭として名を馳せていたが、惜しまれながらも数年前に店を畳んだ。料亭として生き残ることは難しい時代なのだろう。

 しかし、料亭「花蝶」を、料亭スタイルのレストラン「花蝶」として蘇生させた人物がいた。舞台演出家の宮本亜門氏。新橋一の芸者と言われつつも、その姿は限られた人にしか見せることのなかった幻の芸者「花蝶」を現代に蘇らせることをコンセプトに「花蝶」をプロデュース。

 贅を尽くした数寄屋造りの佇まいを残しながら、店の設えから、食器、料理など、すべてにわたって、芸者「花蝶」の艶っぽさ、品の良さ、それに妖しさを漂わせた作りになっている。室内は照明も落とされ、都心とは思えない静けさ、そして美しい料理を楽しめる。

 慶事があって、坪庭付個室で「花蝶」の料理と風情を味わった。純白のお皿に素敵な料理が出てきた。ホワイトアスパラガスのベーコン巻き、サイコロステーキ、刺し身、鯛茶漬け。お酒は旭酒造(山口県周東町獺越2167-4)の純米吟醸「獺祭」(だっさい)。贅沢な昼だった。

「食」自立プロジェクト

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/19  01:23


味付もずく土佐酢+
ミョウガの千切り+
カイワレ大根(ブロッコリーの芽なども可)+
生姜の微塵切り

 夕飯の簡単1品。これなら自分でも作れそう。これにご飯+納豆+玉子焼き(あるいは目玉焼き)を加えれば立派な朝食(夕食)。ご飯は炊いた後、1食分ごとタッパに入れ、冷凍庫に保存する。1回に3合ほど炊けば、1週間ほどは持つのではないか。

 定年後を見据え、自立するためのプロジェクトをスタートさせることにした。近々、あこがれの「単身赴任生活」も始まる。1人暮らしは学生時代以来のこと。いつの間にか30年もの歳月が流れ、果たして1人で暮らせるのか、若干不安だ。

 とりわけ問題なのは「食」。これまで、用意されたものを食べ、食堂のメニューを見て選ぶだけで、自分で深く「食」に係わったことはない。まして料理することなど思考の枠外。若かったし、食べる物があるだけで満足だった。

 若いうちはそれでも良かった。しかし、歳を取ってくるとそうはいかない。「食」への注意力、想像力を働かせなければ、身体が破壊される。身体に優しい食事をしなければ、現実的に自分の健康が侵されるからだ。何と無知、何と無謀だったのだろう。

 既に侵されている部分もある。気づくのが遅かったが、いまさら悔いても始まらない。せめて進行を阻止するのが精一杯だ。何をどう食べるか。手探りだが、そろりと考え始めたい。

桜開花予想

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/18  23:56


 桜(ソメイヨシノ)の開花予想に関心が集まっている。3月も中旬になると、桜開花の便りがちらほら聞こえてくるものだが、今年は例年にない厳冬。花曇りとなったこの日の東京西部の桜も蕾が膨らみ始めたものの、開花にはもう一息。満開だったのは梅だった。

 17日付の読売新聞夕刊によると、今年の桜開花予想について、老舗の気象庁が「平年より早い」と予想する一方で、予想経験が4年と浅い民間の気象会社「ウェザーニューズ」は「平年並みかやや遅め」と正反対の見解を出して、「正解どっち?」と面白がっている。

 寒い冬を乗り越え、桜の休眠打破が進んだという点までは両者とも同じ見解。問題は3月に入ってからの気温の上がり下がりや日照時間の長さをどう予想するかが開花日を占う決め手。両者の言い分が最も食い違ったのは静岡で、気象庁が3回目の予想で3月16日としたのに対し、ウェザーニューズ社は4月7日。実際には3月17日に開花した。

 「開花」と言っても、もちろん「満開」ではなく、「2分咲き」ぐらいのことを言うそうだ。2分咲き程度なら、ちょっと物足りないのではないか。梅の場合は2分咲きでも風情があるが、桜の場合、やっぱり満開でなければ、どうも気分が出ないような気がする。

 都立光が公園の桜は昨年は4月9日(土)が満開だった。翌10日(日)訪れたサクラ保存林(八王子市)の桜は2分咲きだった。満開の日に桜を愛でることができるのはまさに僥倖。日本の場合、街中のどこででも桜を楽しめるのがすばらしい。

 ちなみに3月18日現在の光が丘公園の桜は蕾がかなり膨らんでおりました。開花は25日ごろ。満開は4月2日ごろと予想します。全くの根拠レス。当たるかな。外れるでしょうねえ・・・。責任は持てません。

仙太郎「桜もちひ」

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/17  10:05


 身土不二。
身(身体・健康)と土(風土・環境)とは別物ではない。自分が生まれ育った処の風土が育む食べ物が一番馴染みやすく、体に優しい。・・・即ち「美味しい」。

 これが京菓子司「仙太郎」(本店・京都府下京区寺町仏光寺上)の基本的な考え方。「私共のつくる和菓子は、感性に訴えるよりも、まず機能を第一義に。経営指向よりも、人づくり、物づくりを上位に置く。美しいよりもおいしいを大切にする」。

 「おいしいとは、体が欲しがる状態のこと。体を養う正しい食べもののみが本当の意味でおいしいと言えるのではないか?」身土不二のものが美味しい。こうなってくると、原材料は国産に拘るしかない。

 いただいたのは和生菓子「桜もちひ」。もちろん、無添加、無着色。桜もちの中に、小豆が5粒ほど埋め込んだあった。上品な味である。原材料名:上白・氷砂糖(甜菜糖)、餅粉、米飴、小豆かのこ、塩漬桜花。購入したのは伊勢丹新宿本店。

恵比寿「でですけ」

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/15  00:45


「恵比寿駅から30秒。
備長炭と新鮮素材、〆は自慢の讃岐うどん。
粋で明るいスタッフがお待ちしています」

 これが話題の個室和風居酒屋「でですけ」(東京都渋谷区恵比寿1-8-14大黒ビル2F)。魚は新鮮、焼酎の種類も豊富。オープンキッチン。好きなのはカウンター席で、料理人たちの仕事ぶりを眺めながら、ゆったりと飲めるのが楽しい。

 インターネットで見つけてきた友人に連れられてきたのが3年ほど前。それから、この界隈で飲むときはこの店を使っている。そんなに安い店ではないけれど、新鮮で良質なものを少しずつ食べるには相応しい。

 たくさんの客で込み合っているわりに、それほど、ざわざわ感がしないのは、結構広いスペースのせいなのか。それとも、純和風仕立てのインテリアのためなのか。音楽はジャズだった気がする。

 今宵は20年以上にわたって毎月書いてきたある雑誌の編集者と4月号の打ち合わせを済ませたあとの”最後の晩餐”。毎月1回、あるテーマについて書き続けてきた。かつては2-3時間で書けたものが最近ではほとんど1日仕事。筆力が落ちてきたのか、集中力が萎えてきたのか。

 それでも、締め切りさえあれば、どれだけの行数でも書けるのがプロ。締め切りを延ばしてもらうことこそあれ、書ける自信は今だ揺るがない。それが嬉しい。でも、締め切りがなくなったら、恐らく、書けないのだろう。

 4月から締め切りがなくなる。締め切りに間に合わせる苦しみから解放される。締め切りに間に合わせる楽しみを失う。果たしてどちらが幸せなのだろうか。締め切りは偉大である。 

「シリアナ」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2006/03/12  01:15


「シリアナ」(2005年アメリカ映画)を観た。元CIA(米中央情報局)工作員、ロバート・ベアの告発本「CIAは何をしていた?」(新潮文庫、原題「SEE NO EVIL」)を基に製作された限りなくノンフィクションに近い映画だ。

 4つのストーリーが別々に進行し、時にクロスする。そして最後には「石油」をめぐる陰謀という形で1つにつながる。「シリアナ」はシリア、イラン、イラクの3カ国を指すワシントンのシンクタンクのJargon(業界用語)だという。

●ボブ・バーンズCIA工作員(ジョージ・クルーニー)とその家族
●エネルギーアナリスト、ブライアン・ウッドマン(マット・デイモン)とその家族
●ベネット・ホリディ弁護士(ジェフリー・ライト)とその家族
●パキスタンからの出稼ぎ労働者とその家族

 それにしても複雑な構成である。中東や石油の絡む国際情勢に関する予備知識がないとほとんど分からないのではないか、とさえ思う。観終わったあと、解説書をしっかり読んで復習しなければならなかった。

 映画ではテヘラン、ベイルート、ジュネーブ、ロンドン、ドバイなどの都市が登場してくる。とりわけテヘランとベイルートには昔、4日ほどずつ滞在したことがあるためか、ひどく懐かしい気分になった。テヘランはホメイニ革命の前だったし、ベイルートもまだ中東のパリと呼ばれていた。時代が変わり過ぎている。

梅見

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/05  22:47


 例年より冬が厳しかったせいで、梅の開花が非常に遅く、とても待ちどうしかった。年が明けて、真っ先に春の到来を告げる梅は何よりの楽しみだ。暖かい東京だと、それほどでもないのだが、寒さの厳しい土地だと、その楽しみも深いものがあることだろう。

 新年も3月に入って、もう5日。あれだけ寒かった季節もようやく暖かになり、梅の開花もスピードが乗ってきた。柔らかい日差しに誘われて、近所で梅見のはしごをした。練馬区田柄梅林公園→光が丘美術館のそば処・桔梗家の枝垂れ梅→都立光が公園内の梅林→同屋敷森跡地の枝垂れ梅。

 梅にウグイスはどうやら昔の話のようで、今は梅にメジロ。目の周りが白いメジロが梅の花に酔ってか、ピーチクピーチク。なかなか風情のある姿である。

荒木町界隈

カテゴリー: 東京日誌

2006/03/02  23:06


東京都新宿区荒木町。地下鉄丸の内線「四谷三丁目」駅近くの荒木町界隈は不思議なゾーンだ。美濃高須藩主、松平摂津守(まつだいらせっつのかみ)の広大な屋敷跡にできた町だという。明治維新により払い下げられた屋敷や日本庭園跡は絶景を誇り、当時の庶民の憩いの地として大変に賑わったとか。

 大正から昭和中期にかけて、東京市中でも有数の花街・三業地として大いに栄えたと言われる。都心に、こんなところがあったなんて、という感じである。東京はやはり広い。もう40年近く住んでいても、当然のことながら、知らないところはたくさんある。むしろ、知らないところのほうが多くて当たり前だ。

 荒木町はそんなところ。やけに起伏の多い土地柄だ。雨が降ったら、水はどこに流れるのか。低いところに流れるのは当然で、あれだけ段差があれば、低地は大変だろうな、とつい思ってしまう。

 この色街には昔は料亭というか、待ち合いがたくさんあったという。今は店をたたんでしまい、残っているのはごくわずか。「宮さ和」(新宿区荒木町6番地)はその数少ない店の1つ。たった5つしかないという座敷の1つで、今宵ふぐ料理を愉しんだ。

 築50年。昔ながらの和風建築を残した佇まいは実に落ち着く。酒は「菊正宗」一筋。とくとく徳利でさしつさされつ。4畳半がまた実に情緒あるのだ。あの狭さが何とも言えない。こんなところで、ゆったり飲める幸せにしばし浸る。