2011年5月 のアーカイブ

『バーレスク』

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2011/05/29  17:51


作品名:BURLESQUE(バーレスク)、2010年アメリカ映画
監督:スティーブン・アンティン
主演:クリスティーナ・アギレラ

 バーレスクは「真面目な劇を滑稽化した茶番劇。おどけ芝居。また、ストリップショーを含むボードビル」(広辞苑)。故郷のアイオワから歌手になる夢を追いかけてロサンゼルスにやってきた女性アリ(クリスティーナ・アギレラ)のサクセスストーリー。話の筋はいたって平凡だが、歌とダンスは非凡だ。

 人気歌手クリスティーナ・アギレラの映画初出演作品。とにかく彼女の歌唱力はすばらしい。アリが働くクラブの経営者テス役に扮する共演のシェールも2曲披露するが、米ショービジネス界の大御所としての貫禄十分だ。歌とダンスをたっぷり楽しめるミュージカル映画だ。

 自慢じゃないが、初めてTSUTAYAの会員になった。映画は映画館で見るものだと固く信じていたので、レンタルを見るのは生まれて初めて。もちろん、大画面で見るに越したことはないが、見逃すことだってあるし、忙しくて映画館に足を運べない人にとって自宅観賞は次善・三善だろう。

 バーレスクはキャバレーやドリームガールズ、シカゴの系譜につながるエンターテインメント作品。パリのクラブでショ―をみたときもそのすばらしさに感激したが、日本にバーレスクのようなクラブはあるのだろうか。あるかもしれないが、知らないだけなのかもしれない。

リスク化する菅首相

カテゴリー: 政治/外交/国際/軍事

2011/05/28  23:58


 久しぶりに土曜日午前の政治討論番組をはしごした。どちらもテーマは菅直人民主党政権に対する倒閣運動。未曾有の国難に直面しているこの時期に倒閣ではないだろうと普通は思うが、倒閣に動いている政治家は、どう思われようと、菅首相を辞任に追い込むという一点で一致しているようだ。

 

 谷垣禎一自民党総裁と一緒にBS朝日の番組に出演した山口那津男公明党代表は「信無くば立たずですよ。菅さんに対する信が揺らいでいる」と言明した。自民党の大島理森副総裁はこれまでも大連立参加拒否の最大の理由について、菅首相に対する不信であると何度も明言していたのを覚えている。

 民主党の中では小沢一郎元代表に近い勢力の中で菅批判が強かったが、最近では主流派の中にまで菅離れが広がっているようだ。菅首相と一緒に仕事をした人たちが次から次へと離反している。野党が与党を批判するのはまだしも、与党内でも菅離れが広がっているのは尋常ではない。なぜなのか。

 最大の問題は菅首相のリーダーとしての資質かもしれない。原発対応などを見ているとどうも安心できないのだ。信頼性にも欠けるのだ。そういうふうに思い出すと、彼の言動に対する不信感が一気に膨らんでくるのだ。

 直近の例で言えば、ド―ビル・サミットで、1000万戸の家の屋根に太陽光パネルを設置する構想を表明したが、海江田万里経済産業相は27日夕の会見で、「聞いていません」と発言。担当大臣との調整もなく、実現の裏付けのない発言をすれば、信頼性を失うばかりだ。

 首相は総発電量に占める再生可能エネルギーの比率についても、現行計画の2030年から、「20年代のできるだけ早い時期」へ前倒しする考えを示したが、海江田経産相はこれについても、「そこに向けて技術革新を行いたいということだ」とし、前倒しが主眼でない認識を示したという。2人の間に何があったのか。

 26日夕、帰宅途中の駅売店で、夕刊フジのトップ記事のどぎつい見出しが目に飛び込んできた。「菅が手柄横取り 浜岡原発停止の真相」。日本BS放送報道局長、鈴木哲夫氏の署名記事で、5月6日の浜岡原発停止を要請する緊急記者会見は、元々海江田経産相や経産省が3月末から中部電力側とずっと交渉し、準備を整えたものを首相が横からかっさらったものだという。

 鈴木氏の指摘を確認する別の報道は知らないが、首相の横取り説については1週間ほど前の時点で、事情通から話を聞いていたので驚かなかった。国内大手メディアでは朝日新聞が菅政権に同情的なスタンスを取っているものの、他紙は総じて批判的で日を追うごとに政権の求心力は失われてきているようだ。

 深刻なのは国際的にも日本に対する視線が厳しくなってきていることだ。世界はむしろ日本人以上に、「フクシマ」を危機的に捉え、日本政府の一貫性を欠く情報管理の杜撰さにあきれているように思える。今やフクシマの危機は日本だけの危機ではなく、世界全体の危機として共有されることになった。

 日本政府がお粗末な対応を取れば、それは国益を損なう以外の何物でもない。しかも菅首相は、サミットで「最大限の透明性をもってすべての情報を国際社会に提供する」と公約した。国内のみならず、国際的な批判にも耐えられる政策運営を求められる。

 国内の国民と国外からの信頼を失った国家はもはや漂流するしかない。国民はそうした政府を選んだ自らの浅慮を嘆いても遅い。そうなる前に行動を起こすしかない。週明けから菅内閣に対する不信任決議案をめぐる攻防が本格化する情勢だ。

 政治の混乱・停滞は決して望ましいことではないが、もうそういった状況は越えているようだ。熟議が成立しない日本の政治にはほとほと愛想が尽きるが、それが日本の今の現実なのだろう。事態は深刻だ。

ツツジ

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2011/05/27  07:28


 3.11以降、日本国内は地震と原発一色だが、余震は今なお続くものの、季節はきちんと巡ってきて、今や春本番。関東甲信と東海地方は27日、平年よりそれぞれ2週間ほど早く梅雨入りした。晴れて気温が上昇すると、陽気は初夏だ。

 花屋さんの店先やホームセンターの園芸売り場には見たこともない西洋品種が咲き競っている。あまりにも馴染みが深く、ありふれていて考えたこともなかったが、やはり「ツツジ(躑躅)」は春を代表する花。公園や道路の分離帯など植え込みの定番だ。

 HP「小さな園芸館」によると、シャクナゲ(ツツジと区別するのは日本だけの習慣らしい)、サツキ(ツツジより遅く6月に咲くのでサツキと呼ばれていたようだが、最近は天候不順で怪しくなってきている)、アザレア(西洋ツツジ=欧米で品種改良されたタイプ)も要はツツジ属。

 原産地は日本や中国、北米。最も古いものは樹齢1000年近いものも存在するらしい。万葉集にも詠われるなど日本人の生活にもしっかり根を張っている花だ。雨に濡れたツツジの赤は目にも鮮やか。

山越えて
遠津(とほつ)の浜の
岩つつじ
わが来るまでに
含(ふふ)みてあり待て

万葉集 作者不明

『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』

カテゴリー: Books

2011/05/26  23:53


書名:『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』
著者名:橘玲(たちばな・あきら)
出版社:幻冬社(2010年9月30日第1刷発行

エスカレーター@築地市場駅

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2011/05/25  08:24


 朝、都営大江戸線築地市場駅の改札を出て、いつものようにがんセンター側のA3出口に向かったが、3・11地震以来ずっと止まっていた上りエスカレーターが動いていたのでつい乗ってしまった。東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う電力不足は解消されたのか。そうではあるまい。

 昨日まで動いていなかったものが今日から動き始めるのはやはりニュースだ。東京都交通局のサイトに「運転再開」のお知らせが出ていた。「現在、電力の需給バランスが比較的安定していることから、電力需給に比較的影響の少ないエスカレーターの運転を再開いたします」

 数ある地下鉄の中でも大江戸線は聞きしに勝る大深度地下鉄。とにかく地下深くを走っているのだ。当然のことながら、地上に出るまでの距離も長い。六本木駅も深いが、新宿駅はロングエスカレーターを2基も乗り継がなければ地上に出られない。それでもまだ地下1階で、太陽を拝むには本当の地上に出なければならない。

 新宿駅にはさすが階段はない。それゆえ、大震災以降もエレベーターは動いていた。ちなみに六本木駅にはどういうわけか階段も設けられている。問題は築地市場駅のような中途半端なエスカレーター。とにかく、動くようになって良かった。とりわけ、脚の悪い人や重い荷物を持った人には朗報だ。電力需給バランスが崩れないことを祈るのみだ。

『人が集まるブログの始め方』

カテゴリー: Books

2011/05/24  23:56


書名:会社やお店ですぐ使える『人が集まるブログの始め方』
著者:山本高樹(やまもと・たかき、ライター/フォトグラファー)
出版社:美術出版社(2010年8月25日第1刷発行)

横浜中華街老舗巡り

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2011/05/22  22:41


 昨日の横浜中華街は老舗巡りだった。会食したのは「重慶飯店本館」。重慶飯店は同じ中華街の中だけで本館、新館、別館と3つもある。その中で本館が一番小さいが、2階の洋個室が一番落ち着くとは店を選んでくれた横浜在住氏の弁。確かにご飯にかけて食べたマーボー豆腐は絶品だった。

 食後のコーヒーを飲んだのは喫茶店「ブラジル」。建て替えによって角地は崎陽軒に貸し出され、喫茶店は縮小して営業しているとか。お店をやっている方は高齢そうなので、営業がいつまで続くか心配だ。コーヒーはおいしかった。たっぷり入っていて、少しこぼれた。

 お土産に肉まんを買おうとして連れて行かれたのは華正楼新館。1個420円也。立派な値段だ。蒸し器で蒸気が上がってから、中火で20分ふかす。ふかすと膨らんでふっくらふわふわの肉まんに変身した。具は醤油ベースの濃い目の味付けで、タケノコの歯ごたえが意外としっかりしている。

 伊勢佐木町の古書店・田辺書店に寄ってから帰途に就く途中、佐藤忠良氏のブロンズに出会ったのには驚いた。

偲ぶ会@横浜

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2011/05/21  12:15


 今月11日に急逝した友人の偲ぶ会を横浜で行った。会には故人と学生時代から付き合いのあった関東近辺居住の5人が集まった。横浜勤務の故人の息子さんにも無理を言って会に出席してもらった。葬儀に列席した私の説明より、息子さんから直接話を聞いたほうが故人を偲ぶにはふさわしい。

 各人がいろんな場面で故人と思い出を共有している。思い出は各人の胸の中に永遠に残り続ける。新しい思い出を作ることも重要だが、持ち時間を考えると、圧倒的にこれまでの思い出のほうが多く、大切だ。これまで、どれだけ、人と深く接してきたか。きちんと付き合ってきた人が何と少ないことか。

 思い出の多寡や思い出の深浅は後になって嘆いても時既に遅しだ。もっと思い出を作っておけば良かったとか、もっときちんと付き合っておけば良かったとか、付き合った友が故人になってしまったからでは後の祭りだ。もう取り返しがつかない。

 そう思うと、現世の付き合いがいかに重要であるのか気づかされる。しかし、それに気付くのは相手がこの世からいなくなってからのことが多い。後悔、先に立たず。こんなことの繰り返しである。人間はなかなか進歩しない。たかだか70年や80年しか生きない。その間に腹に沁みた反省はしても、大体が遅きに失した格好だ。

 思考の波長が合って、屈託なく、関心テーマも共有でき、ときには知的刺激を互いに与え続けられる心の友というのは一生のうちにそんなに多く持てない。残念ながら、そうだ。しかも、そんな友人を作る努力も、目の前の仕事や諸事にかまけて、若いころはどうしてもなおざりになりがちなのが世の常だ。気づくのはいつも、後からなのだ。

 そういう友を失うと、当然のことながら打撃は大きい。4月4日に枚方市で彼と会った際、駅まで送ってくれた姉に友の死を伝えたとき、「そういう友人が亡くなると、丸で生気を取られたような気がするわね」と私を慰めつつも、「残された者は、その人の分まで生きなきゃならない」と励ましてくれた。この言葉を噛み締めている。

丹沢あんぱん

カテゴリー: 東京日誌

2011/05/20  17:36


 小粒のあんぱんがずらっと並んでいる姿は壮観だった。あんは栗、ゆず、白あん、こしあん、紫芋、つぶあんの6種類。ほかに夏みかん、かぼちゃなど季節の味もそろえているという。

 通り掛かった新宿西口イベントコーナーで「第5回東京発!物産・逸品見本市」を開催していた。新鮮で極上な東京西エリアの逸品が大集合していた。買ったのは「丹沢あんぱん」(オギノパン=相模原市)と「黒焼そば」(比留間製麺=武蔵村山市)。去年は深蒸し焼そばを買ったことを思い出した。

 丹沢あんぱんはオギノグループの立地する丹沢山系にちなんで作られたあんぱん。見た目も山をかたどって、こんもり盛り上がった形。少し小さい。これで1個130円は高いなと思ったが、材料が違うという。北米産小麦ではなく、北海道産小麦を使用しているほか、あんこも職人による手包みにこだわっているとか。
 

支那そば@外神田

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2011/05/19  19:22


  もう40年以上も住んでいるから東京でも新宿、池袋、渋谷、銀座、丸の内、六本木、赤坂などと地名を聞けば、大体のエリアを想像できるが、今一つ分からないのが神田。どこからどこまでが神田なのか、神田の中心は一体どこなのか。とにかく目玉がどこにあるのか分からない。

 神田のことを真剣に考えたことは一度もなかった。考える必要もなかった。今日、JR神田駅周辺で所用を済ませたのち、銀座線に乗って出掛けた末広町も実は神田だった。正式地名は「外神田」。すぐ隣りは上野(台東区)である。

 逆にお茶の水、神保町、秋葉原と言われればすぐぴんとくる。学生街であり、古書店街であり、電気店街と決まっているからだ。これらの街はエリアとしてはどれも独立しているものの、実はすべて神田に含まれているのだ。神田はこれらの街をも包含しているのだ。

 正確に言えば、お茶の水も神保町も秋葉原も、明治時代から昭和22年(1947)3月15日までは「神田区」に属していた。だから神田なのだ。この旧神田区と麹町区が一緒になって現在の千代田区が誕生した。旧神田区の町名には神田が冠称された。神田神保町、神田小川町jといった具合に。

 外神田5~6丁目から,上野広小路に伸びる大通りを一本中に入って並行して走る路地沿いには昔ながらの飲食店が雑居ビルの中にポツンポツンと店を構えている。昭和初期の店構えにつられて「神田味の関所丸高」に入った。濃厚スープが権勢を振るっているラーメン業界の中で、今や絶滅危惧種ともよぶべき醤油味だった。麺も極く細い。

 隣りのワインバーもレトロな味を出していた。上野広小路近くにはどら焼きの「うさぎや」がある。丸で江戸時代の空間に足を踏み入れた感覚を味わった。