「In Memoria」(追憶)

 

三是寿司

 

1年前に死去した友人を偲ぶ会を開いた。私が幹事で、店を決めた。故人とも何度も来た店で、懐かしかった。店に入ったとき、隣のテーブルで地元住民が大声を張り上げていた。

こちらは故人を偲ぶ会合。まずいなと思ったが、かなり早くから始まっていたようで、われわれ全員が席に着く頃には何とか外に出てくれた。ほっとため息を付いた。こちらは故人を偲ぶ会。結構、湿っぽい。

話題の中心は彼の追悼文集「In Memoria」(ラテン語で「追憶」の意)だった。立派なものが出来上がった.時事通信時代の「生涯一記者」と「俳人原田和義」という側面にスポットを当てた。同期を含め、ある時点での彼を浮き彫りにした。

他社を含め故人の付き合いは広い。他社を含めれば、もっと良いものもできたかもしれないが、文集を編むことがどれだけ大変なことか。恐らく文集をまとめた世話人3人しか苦労は分かるまい。

この1年間、よく故人の話をした。これからもまたするはずだ。彼は幸せ者に違いない。

集まったのは5人。彼(In Memoria)を含めると6人。まだ働いている人3人、やめた人2人。働いているのは会社社長1人、介護タクシー運転手1人、ジャーナリスト1人。会社社長をのぞいた4人で新宿駅近くで再び洋酒を飲んだ。故人の思い出に浸り切った一晩だった。

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