パルシネマ
神戸にも名画座があった。「パルシネマ」(神戸市兵庫区新開地1-4-3)。市営地下鉄西神線「湊川公園」駅は東5出口すぐだ。名にしおう福原町に隣接している。隣接するというより、一部のようなところだ。ちょっと不思議な感じがした。
観たのは邦画で、「阿弥陀堂だより」(2002)と「明日の記憶」(2006)。「阿弥陀堂」は女医を辞めた妻(樋口可南子)と故郷に転居した小説家(寺尾聰)の物語。村人たちとの心の触れ合い。しみじみとした映画だ。
「明日の記憶」は有能な営業部長から一転若年性アルツハイマー病に罹ったサラリーマン(渡辺謙)とそれを支える妻(樋口可南子)との動揺と迷い。自分にこんな状況が襲い掛かったら・・・と深刻に考えてしまう、実に切ない物語だ。
生きていくこと、老いて行くこと、死んでいくことを考えさせられる作品だった。もうこれは覚悟だろう。覚悟を決めて生きていくしかない。