よし梅の「ねぎま鍋」

 「芳町(よしちょう)に住んでいた先代「うめ」が昭和2年に創業した「よし梅」。以来、下町情緒と江戸料理を今に伝え、皆様に堪能していただくことを喜びとしてまいりました。人形町本店、別館、芳町亭、浜町店と、それぞれの店で、変わらぬ人情と日々探求し続けております料理を、どうぞごゆっくりとご賞味ください。                          店主     

 11月もそろそろ終わり。冬がそこまでやってきている。師走。忘年会シーズン。鍋の季節の到来でもある。日本橋人形町の大観音寺脇の路地にひっそり佇む、元は芸者置屋だったという人形町本店で江戸料理の「ねぎま鍋」を味わった。

 「ねぎま鍋」はまぐろのトロをさっとだしにくぐらせて、ほどよく煮えたネギとともに食す料理。トロの価値が低かった江戸時代には庶民の代表的な食べ物とされ、江戸を代表する味とされる。今では赤身とトロの値打ちが逆転し、庶民の口にはなかなか入らなくなったのは時代のいたずらか。

 「ねぎま鍋」は池波正太郎の小説にも登場するらしいが、それほど熱心な読者でない私には分からない。「鬼平犯科帳」に出てくる本所2つ目の軍鶏鍋や「五鉄」は分かるが、どの作品に出てくるのだろう。まさか、「玉ひで」が出てくるわけではないだろう

1 thoughts on “よし梅の「ねぎま鍋」

  1. doctorK18 says:

    SECRET: 0
    きてっちゃ

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