姫路城

 姫路城に初めて登った。電車の中から雄姿を眺めたことはあるが、実際に登るのは今日が最初だ。白漆喰で天守や櫓を塗り込めた優美な姿が、飛び立つ白鷺に例えられ、白鷺城と呼ばれるだけあって、確かに美しいが、それがどうした、と思っていた。

 しかし、実際に中に入ってみて、なるほど、名城と呼ばれるだけのことはあると思った。木造の建築構造がそのまま残され、櫓や石垣、門、堀など、城全体が良く保存されているからだ。どっしりした木造の天守閣ではゴロッと横になりたい気分だった。それも十分可能だ。

 天守閣は外観5階、内部は地上6階、地下1階。直径1m近い2本の柱が巨大な建物を支えている。一部を除いて、築城された慶長年間のままだというのも嬉しい。6階までエレベーターはない。汗をかきながら急な階段を登っていく。窓から入ってくる風の心地よいこと。

 平成5年(1993年)にはユネスコの世界文化遺産に登録された。日本で初めてである。そのせいか、この日も観光客が多かった。日本人以上に目立ったのは韓国人と中国人グループ。しっかり、国際化していた。

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