「エバーサミット」進水式

 今年初めて出席した進水式。三菱重工業神戸造船所。台湾のエバーグリーングループ発注コンテナ船10隻の8隻目で、「エバーサミット」と命名された。総トン数7万4700トン。全長300m、幅42.8m。目の前で見ると巨大な船だが、最近では10万トン級のコンテナ輸送船も登場しているという。

 コンテナ搭載個数は合計7024個。10万トン級のメガコンテナ船はいくらぐらい積み込むのだろう。同社の神戸造船所で作れる船としては最大だという。三菱重工ではコンテナ輸送船や自動車運搬船などの中型船は神戸、タンカーやLNG・LPG船などの大型船は長崎、フェリーは下関で建造しているようだ。

 驚くのは工期。「エバーサミット」は2006年11月20日起工、07年3月2日進水だから、約3カ月で組み立てられたことになる。年間4隻の勘定だ。ちなみに進水は6月下旬。これだけの規模の船が組み立てだけなら、3カ月で1丁上がりというのだから大変なものである。

 造船不況や分散建造もあって、現在稼働中の船台は第3船台のみ。第1、第2船台の造船ライセンスは返上されている、という。神戸には川崎重工業も競争するように造船しており、今月下旬にも進水式を予定している。

 三菱重工業神戸造船所は今年で創立102年、神戸港は140年になる。いずれも長い歴史を誇っている。長崎は三菱の造船所しかないことを考えると、三菱と川重の2社がある神戸の造船業界に占める大きさを計り知れる。




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