ドバイ取引所、北欧証取買収に参戦

 ドバイと言えば、アラブ首長国連邦(UAE)の1首長国。豊富なオイルマネーを武器に、中東における金融センターとしてのポジションを一段と強化している。世界の金融機関がこぞって進出しており、国際金融センターとして存在感を高めている。

 このドバイ政府が運営するドバイ取引所(ドバイ証券取引所とドバイ国際金融取引所の持ち株会社)が17日、北欧・バルト諸国で証券取引所を運営するOMX(スウェーデン)を買収することを提案したとロイター電などが報じた。買収提案額は277億クローナ(約40億ドル=約4500億円)。

 OMXに対しては米ナスダック市場を運営するナスダック・ストック・マーケットが5月、約37億ドルで買収することで合意しているが、今回のドバイの提案はそれを14%上回る。OMXはドバイの提案を検討する考えを示しており、買収合戦に発展する方向だ。

 世界の証券界ではOMXが買収により北欧最大の市場に成長。西欧最大のユーロネクストもNYSEと合併し、NYSEユーロネクストが時価総額で世界最大の取引所にのし上がった。ナスダックはロンドン証券取引所買収に失敗し、その対象をOMXに切り替えた。

 これまでもドバイはオイルマネーの保有者だったが、それを動かすのは欧米のマーケットだった。今回の買収提案はいよいよ、ドバイが国際マーケットの胴元になる意図を明確にしたものだけに、不気味である。

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白川村