灘黒岩水仙郷
岩屋から東海岸沿いを走る県道28号を南下。ソテツの並木が続く道で、もう少し暖かければ、丸でスペインのコスタデルソルの風景。淡路島がリゾート地であることを改めて知った。島の中心地・洲本市街を少し歩く。
洲本で28号から離れ、海際の76号を行く。この道は撫養街道(洲本灘賀集線)と呼ばれ、由良から先は山越え。道幅が狭い上、この季節は水仙見物のマイカー族(私もその1人)が殺到し、路線バスは走りにくそう。
灘黒岩水仙郷は今から約180年前に、付近の農民が海岸に漂着した球根を植えたのが段々殖えたもの。標高608mの諭鶴羽山(ゆづるはさん)の海に続く45度の急斜面一帯7haに群生。その数500万本。これだけの数の水仙を見たのは初めて。見事だ。
約1キロ離れたシャトルバス乗り場で自家製のみかんを売っていたおばさんによれば、「昔はもっと下まで咲いていたが、鹿が球根を食べてしまった。今も球根を鹿から守るのが大変なんです」。頂上付近には白梅、紅梅が咲いていた。海に浮かぶのは関西で夏を告げる鱧(はも)で有名な沼島(ぬしま)。