旧白洲邸「武相荘」

 「武相荘(ぶあいそう)」(東京都町田市能ケ谷町1284)は民間人として日本国憲法の成立に深くかかわった白洲次郎(1902-1985)とその妻で文学・骨董の世界で名を成した白洲正子(1910-1998)夫妻が人生の大半を過ごした住まいに名づけた呼び名。

 新宿から小田急電車で1時間ほどの鶴川駅から徒歩15分ほどの山際に所在する茅葺き屋根の家だ。武蔵と相模の堺にあることにちなんだのに加え、一ひねりして無愛想にかけて名づけたらしい。周辺はユニクロができたりで様変わりしたようだが、武相荘自体はほとんど変わっていないという。

 白洲次郎は英ケンブリッジ、白洲正子は米ハートリッジ・スクールに学んだ国際派だが、永久の棲家としては純和風の民家を選んだのは面白い。鶴川に越してきたのは昭和18年(1943)。周りにはこのような普通の農家が多かったという。

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