路地裏の王様「新宿王ろじ」

とん汁(王ろじ風)+王ろじ漬

 

ソースが普通の店とは丸で違うのだ

 

とんかつセット1650円

 

メニューの後ろをみたら・・・

 

路地裏の雰囲気がよく似合う店構え

 

犬も歩けば棒に当たる。新宿3丁目路地を歩けば、トンカツやの「王ろじ」にぶつかった。やはり、歩いてみるものである。歩いていると、何かしらの新しい発見がある。これは「行動学」が確立した事実だ。ちょっと大げさか。

同じ歩くのもいつもは西口が多いのだが、前週末土曜は日比谷図書館で作家・阿刀田高氏の暖かい話を聞いた帰り、新宿で下車。小田急ハルクの地下の明治屋でざくざくオレンジマーマレードを購入。新宿ピカデリーで「のぼうの城」を見ようとしたものの、既に満席。どうしようかと路地をさまよっていたところをこの店に出会った。

一度は店の前を通り過ぎたものの、時間も5時頃で外は寒く、風邪気味で体調も今一。外食しなければならなかった当夜は「吉野家」の牛丼を食べたい気分だったが、ふっと体力増強対策のためにも、力の付く食べ物を胃袋に納める必要を感じた。こういうものは出会いでもある。

そう思って引き返して入ったのがこの店。1650円は安くはない。380円の牛丼なら4杯食べられる。しかし、こういう店ではその店の名物を食べるべきだろう。とんかつセット。とんかつ、ライス、とん汁(王ろじ風)、王ろじ漬のセット。

カウンター席に置いてあったメニュー表を何とはなしに裏返したら、「路地の王様」それが由来です、と書かれていた。「王ろじ」というのは不思議な店名だなと思っていたが、氷解した。建物の2階に「とんかつ」のネオンが出ていたが、店の入り口の横手にも「昔ながらのあたらしい味」の小型のネオンが浮かんでいた。

創業大正10年(1921年)。ずいぶん古い店だとは思ったが、「とんかつという言葉を初めて使った店。ある意味、とんかつの聖地」(魔神氏のブログサイト「ドダン・ブーファンのポトフ」)。同サイトによると、とんかつの起源は「ミラノ風カツレツ」(パン粉をつけた仔牛ロース料理)で、1814年に出版されたミラノの辞典に、その名称が登場したのが最初だという。

カツレツが日本に登場したのは万延元年(1860)に発刊された福沢諭吉の『華英通語』に「cutlet(吉列)」が記述されている。明治28年(1895)創業の西洋料理店・煉瓦亭が仔牛料理の「コートレット」を参考に、仔牛を豚肉に変えた「カツレツ」を考案。昭和15年(1940)頃、新宿の王ろじが、当時カツレツと呼ばれていたのを平仮名で、「とんかつ」と表記したのだと魔神氏は書いている。

たかがとんかつ、されどとんかつである。なかなか奥が深い。路地の角にある王ろじは右の路地の先がビックロ、左の路地の先が伊勢丹。薄暗い路地裏にひっそりと佇んでいる。新宿の路地裏で「とんかつ」のことをつい考えてしまった。

魔神氏のとんかつ店ランキングでは王ろじは★★の67位。しかし、それでも自分がうまいと思っている「まい泉青山本店」や「平田牧場東京ミッドタウン店」、目黒のとんきよりは上位。辛うじて「かつ銀」(銀座)が20位(★★★★)にランクされていた。

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