『ローン・レンジャー』

とにかく、懐かしくて

とにかく、懐かしくて

 

作品名:『ローン・レンジャー』(THE LONE RANGER)
監督:ゴア・ヴァービンスキー
キャスト:トント(ジョニー・デップ)
ジョン・リード/ローン・レンジャー(アーミー・ハマー)
2013年アメリカ映画/149分@ユナイテッド・シネマとしまえん

西部開拓時代のアメリカを舞台に、黒覆面のヒーローが相棒とともに、巨悪に立ち向かう姿を描いて、アメリカで大人気を博した物語。1933年にラジオの連続放送劇(原案:ジョージ・トレンドル、原作:フラン・ストライカー)として始まり、全米の子どもたちの人気者になった。映画化もされたほか、1949年から57年にはテレビ・シリーズにもなった。

日本では1958年にTBS系で放送が開始され、その後、何度も再放送されている。黒マスク姿で白馬にまたがり、二丁拳銃で悪人をやっつけるローンレンジャーの勇姿にはとにかくしびれた。勇壮な音楽(ロッシーニの『ウィリアム・テル序曲』)にのって、「ハイヨー・シルバー」と叫びながら駆け回る姿の勇ましいこと。『鞍馬天狗』のアメリカ版だった。

「ローン・レンジャー」は知っていたが、「レンジャー」が何なのかさえ知らなかった。保安官みたいなものだとは分かったが、それ以上は知らなかったし、追及しようとも思わないままだった。それを今回、映画で知った。

舞台は西部開拓時代のテキサス州。無法者キャベンディッシュ一味を追っていたテキサスレンジャーが待ち伏せにあって全滅。瀕死の重傷を負った若い隊員ジョン・リードが、昔助けたインディアンのトントに救われ、隊長だった兄が着ていたベストでマスクを作る。それがローン・レンジャーの誕生だ。

CGを駆使したラスト15分は手に汗握るアクションシーンの連続だが、少し長すぎて、中盤は間延びした。芸能マスコミはトント役のジョニー・デップの奇抜なメイクや米国内での興行成績不振に焦点を当てているが、個人的には懐かしさに一杯で素朴に楽しめた。

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