さよなら「ストーマ」

ストーマ交換に必要な装具類

ストーマ交換に必要な装具類

 

ストーマのパウチ(袋)

ストーマのパウチ(袋)

 

明日、退院できることになった。1月14日に入院してから25日目、16日の手術日からだと22日目だ。2週間の入院計画だったから、1週間余分にかかった。

術後6日目に食事を再開したものの、3分粥だったにもかかわらず、創傷部に炎症を起こした。お腹が張って苦しくなって、5日間にわたって絶食を余儀なくされた。

炎症がようやく収まり、絶食が解除されたのは術後14日目だった。それからはひやひやしながら推移を見守る日々だった。また炎症を起こせば、元の木阿弥で、退院の日が遠のく。

退院の見通しが付かない日々は辛い。人間にとって、先行きが見通せないことほど辛いものはない。少しでも先行きが見えれば、それはそれで頑張れるものだからだ。

とにかく、これで「潰瘍性大腸炎」との付き合いは基本的に終わった。慢性炎症を起こした大腸そのものを全摘したので、病気そのものを体外に排出したことになる。

大腸(1.5m)は盲腸、結腸、直腸からなり、大半は結腸。肛門に直結する直腸の長さは約20cmだ。大腸は全摘したものの、肛門部分の直腸は温存したので、最悪を想定した場合、将来、直腸が異型細胞(がん)に冒される恐れは否定できない。私の炎症は肛門から遠い部分だったので、その可能性は低いと判断された。しかし、何事も「絶対」ということはない。

世に病気の数は限りない。1つの病気が治ったからと言って、別の病気にかからない保証は何もない。がんや心臓病などにかかる可能性も高い。病気以外にも交通事故や自然災害など脅威は至る所に潜んでいる。

安心はできないが、病気や事故、災害を心配していては生きられないのも現実だ。病魔に襲われたときは、病魔と闘うしかない。そうならないよう、せめて自己防衛するしかない。

大腸を全摘した場合、最大の問題は排泄だ。これまでは大腸が排泄の役割を担っていたが、それがそっくり無くなる。大腸の役割を果たす器官の存在が必要だ。それを担うのは小腸だ。

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