グレン・S・フクシマ氏

 

米大統領選について話すグレン・S・フクシマ氏

米大統領選について話すグレン・S・フクシマ氏

 

ゲスト:グレン・S・フクシマ氏(米先端製作研究所上級研究員)
テーマ:米大統領選
2016年5月18日@日本記者クラブ

米民主党系シンクタンク、先端政策研究所上級研究員のグレン・S・フクシマ氏が日本記者クラブで会見し、記者の質問に答えた。カリフォルニア州生まれの日系3世。慶応大学留学、フルブライト研究員として東京大学法学部での研究、英字新聞社、国際法律事務所での勤務を含め日本滞在は20年以上に及ぶ。

フクシマ氏はトランプ現象の特徴を10項目挙げた。

1.Dissatisfaction with the status quo、establishment、Washington.D.C
2.Anger at inequality
3.Anxiety and fear re globalization:Immigration,trade,terrorism(white males)
4.Being blunt telling like it is,denying political correctness
5.Simple talk,simple solutions
6.Self-funding,independent,not to beholden to special interests
7.Effective use of mass media;media complicity(entertainment)
8.Lack of media scrutiny
9.GOP leadership opposition to Obama,gridlock,dysfunction
10.GOP mainstream fighting among each other

共和党の実情は極めて危機的だ。共和党を代表しないドナルド・トランプ氏が党の代表になるからだ。そうなってしまったのも党幹部と有権者との間の意識のギャップが浮き彫りになったからだ。

「トランプ大統領」は日本にとっても悪夢だ。ヒラリー・クリントン氏が大統領になれば、日本としては継続性、安定性、予測可能性を確保できるが、トランプ氏は「アメリカが予測可能であることは良くない」と公言している。同盟国にとってこんな迷惑なことはない。

フクシマ氏は、トランプ氏の手法について、「国政をビジネスの視点で見ている」と指摘。「言うことに責任がなく、一貫性を欠いている。何を考えているか分からない。公約したことを実行したり、実行しなかったり、相手にバランスを取らせないように動き回るのが趣味のようだ」とけなした。

トランプ氏はききしに勝るとんでもない人物だ。大統領になって過激発言を控えたとしても、キャンペーンの中で繰り返した言葉が消えるわけではない。公約をいつ反故にするか分からないのでは、とても怖くて信用できない。

こんな人物を米国民が支持しているとなると、米国も終わりだ。かと言って、独裁政権を選択するわけにはいかない。世界はいよいよ昏迷の色彩を深めている。

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