ふた藍(布地/着物/古布)
家人がお気に入りの店がこの「ふた藍」だ。丹波に帰ると必ず立ち寄る。私は運転手だ。
よくもまあこれだけ集めたものだ。よほどの目利きじゃないと集められない。
上物は店頭には並ばない。裏の階段を上がって奥の部屋にきちんと仕舞われている。商談はそこで行われる。
古着の市場のほか、質屋さんの市場があって、そういうところでさまざまな取引が行われるそうだ。よほどの目利きがないと、損をする。難しい。
家人は孫の七五三の着物を探していた。昨年もここへ来た。昨年はかなり迷って見送った。今年は本番なので、決断した。古着とはいえ、一度も手を通したことのないものだ。新品も同様。しかも生地が正絹だ。
今はほとんどが人絹で、正絹でも裏は中国産の人絹が使われている。しかし、ここで売っているのは全てが正絹。良い物を見ると、それが欲しくなる。最近の七五三はレンタルでも3万円はするという。
ふた藍さんはこれを母屋の2階に持っておられた。正絹の、一回着たか着ないかの着物だった。4万円。買い物でした。