春爛漫を謳歌する桜に降り注ぐ雪は「私を見て」の緊急信号か
外出自粛要請の出ている3月の週末の日曜日。予報通り、朝から雪が降っている。時間を追うごとに積もっていく。やはり長生きするものだ。満開の桜の上に雪が積もっている。都心でこんな姿を見るのは初めてだ。
2015年には4月8日に都心で雪が降った。桜は既に散っていた。その前は1969年4月17日だった。
3月に雪が降ったことはままある。しかし、桜が3月開花し、それに合わせたように雪が降るのを見るのは生まれて初めてだ。それほど珍しいことだ。
それもこれも新型コロナウイルスと関係しているのだろうか。都立公園は一部で閉鎖され、花見ができなくなっている。それを悔やんだ桜が救急信号を発したのかもしれない。「これだけ一生懸命咲いているんだ。見に来てくれ」と。
気が付けば、桜は至る所で咲いている。全国各地の名所ばかりに咲いているわけではない。身近なところに咲いている。そういう名もない桜も桜である。都の桜ほど雅ではないにしても、見るに値するのである。