【散歩】「四季の香ローズガーデン」は閉鎖中だが、隣の庭園では見事なバラが咲き誇る=バラ園コース
■イタリア式庭園のバラ園ゾーンには見事な大輪が・・・
光が丘には桜で有名な都立光が丘公園を中心にいろんな公園が点在するが、その光が丘公園は都立。都立に隠れてあまり目立たないの区立公園もいくつかある。春の風公園、夏の雲公園、秋の陽公園、それにこの四季の香公園である。この4つの大規模区立公園は光が丘パークタウンを構成している。
この四季の香公園はもともとイタリア式庭園やフランス式庭園、スペイン式庭園があるが、きちんと手入れされているのはイタリア庭園くらい。フランス式庭園とスペイン庭園はかなり荒れていて、とても手が入っているとは思えない(その後拡張工事中)。
1964年に開催された東京オリンピックにちなんで京成バラ園が作出したバラ第一号種。半剣弁高心咲きで、開花につれて紅色が全体を覆うように花色が変化するさまは、まさにオリンピックの聖火台に炎がともる様子を思い出させる。
1971年、ニュージーランドの国際コンクールで金賞を受賞、世界に日本の名をとどろかせたバラ。強健種で育てやすいバラ。花色は白にローズ赤の覆輪、花弁数35~40枚、花茎12~13㎝、樹高1.5㍍、樹形横張り性、芳香微香。
雪のように真っ白で咲き方は半八重の房咲き。沢山の花を楽しめるのも魅力だ。四季咲きでせん定によっては1年中楽しめ、虫も付きにくい品種である。バラの中でも最も育てやすい品種の1つと言われる。
系統はフロリバンダ。花茎8㎝、樹形ブッシュ樹形(やや横ばり)、開花は四季咲き4~5輪の房咲き。
メイアン、フランス、1985年作出。花色は鮮やかな濃い黄色で大輪種。花付きのよく、丈夫な品種。イタリアのモンツァ国際コンクールで金賞を受賞した。四季咲き、微香性。
四季咲きの大輪1輪咲きの品種であるハイブリッドティーローズ(HT)。現代バラの切り花1輪咲きはほとんどがこの系統になる。交配を繰り返した結果、生まれたのがHTだった。第1号は仏ギヨーの作出したラ・フランス。
辛うじてイタリア式庭園がバラ園ゾーンとハーブ園ゾーンに分かれ、見事な花を咲かせて、道行く人たちの目を楽しませる。特にバラ園ゾーンは数こそ20種くらいだが、新型コロナウイルスに襲われている今年も入場制限なしで”開放”されている。
開放というよりもフェンスがないのだ。バラ園ゾーンの手入れは温室跡に新設された「四季の香ローズガーデン」を受託している第一園芸が手を入れているらしく、今年も見事な花を咲かせているのはうれしい。
■ローズガーデンは臨時休園中
四季の香ローズガーデンは新型コロナウイルスの感染防止のために臨時休園中だった。国の緊急事態宣言を受けて当初は5月10日までの日程で休園していたが、延長となったことから休園期間も5月31日までとなった。
近くに寄れないのでじっくりと見ることはできないが、外部からはフェンスも低く、遮るものもないため自由に見ることはできる。5月末頃にはバラも終わっているのではないか。
そう言えば、このバラ園ができる前にはガラス張りの大きな温室植物園もあった。確かバナナがたわわに実っていたことを思い出す。少し行かないと様子がガラッと変わってしまう。なくなっていたのには驚いた。
建築許可を取らないまま仮設され、そのままで利用されていたが、やはり役所の建物がそれではいけないということになって取り壊された。その跡地に出来たのが「四季の香ローズガーデン」だという。
この近くにはこのローズガーデンのほか、イタリア式庭園のバラ園ゾーン、マグノリア園(区の樹であるコブシなどが植えてある)、さらには南側のバス通り沿いにはメタセコイアの並木も植栽されている。