緊急事態宣言・まん延防止重点措置約半年ぶりに全面解除=日常生活一部回復へー一定の制限は当面継続

 

会見する菅義偉首相

 

政府は28日、新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・菅義偉首相)の会合を開き、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置を30日の期限をもって全面解除することを決めた。

ただ感染再拡大を防ぐため、宣言を解除した地域では1カ月程度、飲食店の営業時間短縮やイベント制限など一定の要請を継続し、段階的に緩和する。酒類提供も可能にするが、具体的な対応は知事の判断に委ねた。

菅首相は28日夜、首相官邸で記者会見し、ワクチン接種の進展や新規感染者数の減少に触れ、「コロナとの闘いは新たな段階を迎える」と強調。「ようやく社会・経済活動の正常化が見えてきた」と述べ、感染対策と日常生活の回復の両立に取り組む方針を示した。

8月25日の会見で「明かりは見え始めている」と述べて不評を買ったことに言及。「今や効果は明らかであり、明かりは日々輝きを増している」と訴えた。

これまで宣言地域では酒提供を一律停止、飲食店の営業時間は午後8時までとしてきたが、宣言解除後は感染対策の一定の基準を満たす認証店は午後9時まで、それ以外は午後8時まで営業を認め、酒の提供も解禁することを基本とする。

スポーツなど大型イベントの参加人数は「収容定員50%以内または最大1万人」を上限とし、段階的に緩める。

移動制限に関しては、①都道府県が混雑する場所・時間を避けて少人数で行動するよう住民に要請する②他県に行く場合、ワクチン接種を終えていない人には検査を勧奨するーことなどを基本的対処方針に盛り込んだ。

宣言と重点措置の対象がゼロとなるのは今年4月4日以来約半年ぶり。7月12日に東京へ4回目の宣言が出され、五輪・パラリンピック期間中に順次拡大。沖縄は5月23日から宣言を継続してきた。

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