ウクライナ大統領が日本の国会でオンライン演説=「サハリン」言及なくノーサプライズ
■ウクライナ大統領、初のオンライン演説
ウクライナのゼレンスキー大統領は23日午後6時、衆院議員会館内の国際会議場でオンライン演説を行った。「アジアで初めてロシアに圧力をかけたのが日本だ」と日本を評価し、「引き続き、制裁の継続をお願いする」と求めた。
外国人が日本の国会でオンライン演説を行うのは初めて。「日本がすぐ援助の手を差し伸べてくれた。心から感謝する」と表明した。
ゼレンスキー大統領は、1986年に史上最悪の事故を起こしたウクライナ北部のチェルノブイリ原子力発電所をロシア軍が占拠した際、多くの放射性物質が空中に拡散したと非難。今回の軍事侵攻の非人道性を改めて糾弾した。
その上で「サリンなどの化学兵器を使った攻撃もロシアが準備していると報告を受けている」と指摘。「侵略者に対して非常に強い注意をしなければならない。平和を壊してはいけないという強いメッセージが必要だ」と訴えた。
国連安全保障理事会をめぐっては、常任理事国のロシアが拒否権を行使することで具体的な行動を起こせないでいる状況を問題視。「機能しなかった。改革が必要だ」と主張した。
演説はウクライナ側が打診した。岸田文雄首相ら衆参両院議員が視聴。ゼレンスキー氏はウクライナ語で11分間演説し、在日ウクライナ大使館が同時通釈した。
■内容は「ノーサプライズ演説」
ゼレンスキー大統領の演説は事前に発言内容が分からなかった。ロシア・サハリン州では日本企業も参加して石油、液化天然ガス(LNG)を開発し、地下資源を日本に輸入している。日本が同プロジェクトから撤退すれば、すばやく中国が参入するとして日本は躊躇している。
ゼレンスキー大統領は既に英国、カナダ、米国、ドイツ、イスラエル、イタリアなどでオンライン演説を行い、米国では「真珠湾攻撃」、ドイツでは「ベルリンの壁」など、各国の歴史を踏まえたスピーチを行った。
元コメディアンらしい表現力と語り口で世界の支持を広げている同大統領だけに、岸田首相らはぶっつけ本番の演説で何を求めてくるのかと幾分不安な面持ちだったが、取りあえずは「ノーサプライズ」で終わったことに胸をなぜ下ろしたことだろう。
演説はジムのラウンジで聞いた。午後6時までに運動を終え、備えた。こういうものは今後、何度も繰り返さし放送される。見ておくべきと判断した。同じように思っている人もいた。ウクライナは誰もが関心を持っているはずだ。第3次世界戦争が起こるかもしれないからだ。
第3次世界大戦になれば、地球は滅亡するかもしれない。人類の危機だ。今はその危機を払拭できない。怖いが、怖いだけでは済まされない。1カ月前までは誰も予想もしていなかった。それが今やリアルタイムで戦争起こっている。暗い戦争だ。