【コロナ】六本木で楽しい飲酒後状況は一変、PCR検査所を求めて3日間漂流し何とか「陰性」判定

佐賀県唐津市呼子町(よぶこちょう)のイカは絶品(竹茂)

 

■コロナ感染は流行の第7波に

 

新型コロナウイルス感染症の急拡大が続いている。新規感染者数が全ての都道府県で増加しており、厚労省に助言する専門家会議の脇田隆宇座長は7月13日、流行の第7波に入ったとの認識を示した。

足元では感染力が強いとされるオミクロン型の派生型「BA.5」に急速に置き換わっている。7月14日の新規感染者数は全国で約9万7000人となり、2日連続で9万人を上回った。国内の累計感染者数は1000万人を超えた。およそ国民15人に1人の勘定だ。

こうした過酷な感染状況の中東京・六本木で飲食したのが私。昔の仕事仲間が本を出し、それを祝ったのだ。日程は6月に決めていた。6月当時は7月にこんなに増えるとは想像していなかった。

飲んだ店は串焼きの竹茂(六本木3)。本を出した著者はエッセイストを名乗っている。テーマは酒の本で、竹茂の女将も日本酒には愛情を持っており、話出すと止まらない。2人の話は合うだろうと予感していた。

2人で2合とっくりのぬる燗を10本ほど飲んだか。やさしい話もした。難しい話もした。結局4時間ほど滞留した。深酔いしたが、気持ち良かった。

 

2軒目ではジントニックを(ABBEY ROAD)

 

■ビートルズのコピーバンドの店

 

本当なら1軒目で引き揚げるところだが、あまりに気持ちが良くて足は自然と2軒目に向かっていた。歩いて5分ほどのところにあるABBEY ROAD(六本木5)。ビートルズのコピーバンド「パロッツ」が出演している。

昔誰かに連れて行ってもらったことがあった。無くなったかなと思って検索したら、場所を変えて活動していた。何とか最後のステージに間に合った。管弦楽団の理事長も務めた人間だが、ビートルズも大好きだった。楽しかった。

 

■深酒後は書斎に「軟禁」状態

 

すっかり酔っ払って帰宅したら14日(木)午前零時15分。六本木と光が丘は都営大江戸線だが、光が丘駅から歩くと20分ほどかかる。さっさと歩けば15分だが、最近は20分が普通。ちどり足ならば30分はかかる。

帰宅すると案の上、「鬼」が待っていた。午後5時から飲んでもせいぜい同9時頃には帰ってくると思っていたらしい。事実、最近外で飲んでも1軒目だけで3時間ほどで帰ってくるからだ。

それが何と午後3時に出掛けて戻りが午前様である。しかも世間ではコロナがまん延している。これまでも自宅での感染対策は厳格で、玄関での手の消毒はもちろん、最近でこそ緩和されていたが、一時は人混みに出た場合帰宅即風呂に直行だった。

最近の感染状況もあってわが家の感染対策も急転直下、厳しくなった。2階の書斎に押し込められ、食事も朝食、昼食、夕食とデリバリーだった。部屋も当然別室となった。

個人的な言い分はあるが、家の中もマスク着用。基本的にわが家の感染対策に従うしかなかった。私は4回目のワクチンを接種したばかりだが、家人はまだ受けていない。

 

■COCOAで陽性者と接触確認

 

私が4回目のワクチンを摂取したのは7月9日。その時に思いだしたのが厚生労働省が公式提供する新型コロナウイルス陽性登録した人との接触を知らせる接触確認アプリ「COCOA」をインストールしていたことだ。

インストール自体は2年ほど前にしていたが、1~2度確認したことはあったものの、その後不具合も報告され、その効果に懐疑的になっていた。世間にはそもそもアプリをインストールしていない人も少なくない。

そういうもやもやを抱えながらいたのだが、4回目のワクチンを接種した日にCOCOAをチェックしたら、「あなたは6月30日午前9時から7月1日午前9時までの24時間に66分間陽性者と接触したことを確認した」と通知が入っていたのに気付いた。

不安になって発熱相談センターCOCOA専用ダイヤルに電話したら、「最終接触から7日以上経過しており、今回は特に何もする必要がない。一般の人と同じにしてください」。

こう言われたものの、7月1日には身内に不幸があって千葉県柏市の斎場に車で出掛け親族に弔問したほか、1人を乗せて最寄り駅まで送っている。2時間近く同じ車に乗って密接空間で話をした。

さらに12日には業界関係者と面談したほか、13日には友人と酒席で懇談もしている。今のところ発熱などの症状は何もないが、個人的に感染したと予想される状況の中で長時間身を置いていたのは確かだ。

自分でいくら大丈夫だと思っていても、それなりの科学的根拠がなければ相手に対しても強く反論できない。これは何とかしなければと思った。それでネットで見つけたのが近くの東京都練馬駅前PCR検査センター。

同センターは「予約不要で直接ご来店ください」とあったので14日(金)午前11時ごろに行った。そうすると、その時間帯には「本日受付終了」の張り紙が既に貼られていた。並んでいた1人に聞いたら、午前8時ごろには50人くらいが行列し、彼も午後12時30分の整理券を手渡されたという。

中から出てきた女性も整理券をもらって今検査を済ませたという。仕方がないのでスマホでいろいろ検索し、ウエルシア薬局で検査をしているらしいことを突き止めた。どうもスマホによる予約制らしい。

直接目白通りにある薬局に立ち寄って訊ねたら、案の上「スマホで予約してほしい」とけんもほろろの対応だった。今は何でも予約が必要だ。スマホで予約を取らなければならない。飛び込みで店に行っても撃退されるだけだ。

 

ちんどん屋を見たのは何年ぶりか(練馬駅前通り)

 

■ちんどん屋に引かれて・・・

 

さてどうしようかと考え、電話したのは理容店。こういうときはあせってもだめ、じっくり考えるしかない。それで床屋に行くことにした。

それで歩いていてちょうど練馬駅前通りの交差点でぶつかったのがちんどん屋3人組。スマホの時代にちんどん屋かと思ったが、それもありかなと考え直した。ちんどん太鼓、管楽器、大太鼓の編成だ。

ちんどん屋とは人目につく姿で、鉦(かね)、太鼓・三味線、またはトランペットやクラリネットなどの楽器を鳴らしながらにぎやかに街を練り歩き、商店や劇場などの広告宣伝を行う職業だ。

日本特有の街頭宣伝業で、別名「東西屋」(とうざいや)、「広目屋」(ひろめや)などとも言う。

ウィキペディアによると、「ちんどん」は鉦の「チン」という音と胴太鼓の「ドン」という音を組み合わせた擬音から成立したと考えられるが、十分な用例が確認されておらず語の成立過程は明らかではない。

「ちんどん屋」の呼称が普及し始めたのは大正末から昭和初期と考えられ、確認できるのは1930年頃からである。当初は華美な衣装を身に付け、口上を行うことに対して「ちんどん屋」の呼称が用いられたらしい。

 

大衆天麩羅「上ル商店」練馬店7月14日開店

 

■天ぷら酒場「上る商店」練馬店のサクサク&ヘルシー天ぷら

 

理容店を済ませて外に出たら、目の前がちんどん屋がパンフを配布していた大衆天麩羅酒場「上ル商店」(あがるしょうてん)練馬店だった。開店記念キャンペーンで何杯飲んでもハイボール1杯77円(税込84円)。

天ぷらと言ってもひと味違う「牛肉レア天ぷら」や「豚の角煮天ぷら」、「鶏もも天」「やわらか鶏むね天 和タルソース」「うにくらたま天」「梅干しの天ぷら(はちみつ)」「ポーチドエッグの天ぷら」「紅生姜の天ぷら」「すき焼きの天ぷら」「納豆たくあんネギぶっかけ天ぷら」など天ぷらの変わり種が続々登場する。

日食外食レストラン新聞(2019.8.5)によると、天ぷらはなじみ深い料理ながら、これまでは高級和食店か定食店でしか食べられなかった。大衆化するには楽しさや酒との相性を高める「創作力」が重要だったが、上ル商店は肉の天ぷらなど独自色の強い天ぷらを創作した。

上ル商店は2017年設立の新興技術会社株式会社ダブルニッケル(東京都品川区)が開発した「アニオンフライヤー」を活用し、電子の力を応用して油をイオン化することに成功。通常のフライヤーに比較して油の寿命を3~4倍延ばした。

またイオン化によって揚げる際に発生する有害物質とされる「アクリルアミド」や「トランス脂肪酸」の発生を大幅に抑制するととともに、通常の揚げ時間より15%程度早く揚げられることが可能になった。

油持ちも驚異的に向上し、さらに美味しくヘルシーで、素早く揚げ物ができる「アニオンフライヤー」を上ル商店は導入、それで独自商品を売りにしている。

運営するのはTBIホールディングス(東京都新宿区)。上ル商店はTBIホールディングスが運営する業種の1つで東京都内に門前仲町本店、新宿3丁目店など7店舗ほどある。また全国的にはFUTABAやひなた、天王、いなせなど地場に適した各種店舗を展開している。

いずれにせよびっくりする業態が続々登場している。ただの天ぷらとばかにできない。天ぷらを揚げる調理技術も新技術が次から次へと開発され、めまぐるしい。たかが天ぷら、されど天ぷらの世界である。

練馬区田柄PCR無料検査場

 

■抗原・PCR検査で「陰性」判定

 

上ル商店練馬店で天丼を食べたが、ランチライムは終わっていた。850円→1040円。祝儀のつもりで食べたが、確かにサクサク&ヘルシーだった。

ハイボールも飲みたかったが、その後かかり付け医にいく予定だった。診察を終わった後、薬局で確か田柄に無料検査場ありませんでしたか?と訊ねたら、調べてくれ、あとで自宅に電話がかかってきた。

やはり存在した。同検査所は株式会社エイル(東京都練馬区田柄2)が運営している。早速電話をすると、10時~19時まで年中無休で検査を実施しており、明日土曜の16日も無料で検査しているという。

対象者も①イベント、旅行などの活動に関して陰性結果を確認する必要がある無症状者の方発熱など症状のない無症状の都民の方で感染している可能性に不安を抱えている方、あるいは、あらかじめ感染不安を解消しておきたい事情がある方-とあった。新型コロナウイルスの症状のある方は対象外となる旨注意されていた。

とにかく本人確認書とスマホを持ってきてくれればOKということで午前10時すぎに自転車で行った。小学生が何人も並んでいた。それでも10人くらいですぐに検査をしてくれた。抗原検査とPCR検査の両方をお願いした。

抗原定性検査だと70%以上の確率、PCR検査だと90%以上の確率で判定が出るという。抗原定性検査はすぐに「陰性」と判定され、PCR検査は翌日19時以降の判定で、QRコードシールをスキャンして結果を確認した。多くの人が検査に殺到し時間が遅くなったが、判定は「陰性」だった。

「当検査場での陽性判定は確定判定ではありません」と断っているが、いずれにしても陽性不安から逃れることができた。何と言っても東京都が委嘱した検査機関で陰性だったのは嬉しい。

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