【セール】竹芝で海を眺め結局「ゆりかもめ」に乗車し水上バスも満喫=東京スカイツリーでは「だるま」でもんじゃを食べたセールの1日

東京都立産業貿易センター浜松町館

 

■貿易センタービルでセール

 

東京の東岸、浜松町・竹芝エリアに2020年9月に建ったビルが「東京ポートシティ竹芝」。40階建てのオフィスタワーで、2~5階に東京都立産業貿易センター浜松町館が入っている。

展示場や見本市、イベント、セミナー、試験、会議などの会場として貸し出されている。天井高5mで柱がなく、フローリング仕上げの広々としたスペースで、フロア全体を貸し出す場合約1530㎡(半室で利用の場合は約765㎡)の広さがある。

昔はイッセイミヤケなどのセール会場として活用されていた東京都立産業貿易センタービル。浅草・浅草寺近くには台東館もある。台東館は別の会社のセール会場として利用されている。

この浜松町館が9日(金)、10日(土)の両日、ワールドとエース共催のセール会場として使われた。入ったのは2日目の10日。目当てはスリップオンの靴だったが、サイズがなくて見合わせるしかなかった。やはり本当に欲しいものがあるなら、初日にゲットする勢いで行くべきだと確認した。

結局、私が買ったのはかなり古くなった名刺入れとジーンズ用のベルトだけだった。

 

この裏手にも席があり、意外と広い

 

ドイツラガー(左)

 

■急成長中のシュマッツ・ビール・ダイニング

 

セールは結構歩き回る。何か良いものはないかとセール品を漁るから当然だが、2時間ほどウロウロしたらお腹が空いた。4階がレストランフロアで中華、イタリアン、ドイツ料理、タイ了などが出店していた。入ったのはシュマッツ(Schmatz)。

体力が落ちていたので、自家製ハンバーグにじっくり煮込んだ赤ワインデミソースかけとソーセージを頼んだ。ドイツと言えばやはりビール。昼間から飲むビールは酔いやすいが、「カイザーキッチン」(東京都目黒区)が経営するシュマッツに入ったので飲むしかなかった。

ドイツは大手ビール会社が量産するものとは違って小さなビール工房が手作りで作るクラフトビール(Craft Beer=地ビール)生産が盛ん。シュマッツ(幸せの音を表すドイツ語)もそんな地ビールを作っているようだ。

ドイツではオクトーバーフェスト(今年は9月17日から10月3日にミュンヘンで開催される世界最大のビール祭り)用に、春に仕込み秋に飲む長期熟成型のラガービールが有名だ。これをメルツェンと呼んでいる。

クラフトビール専門のウェブマガジン「CRAFT BEER LIFE」によると、通常のラガービールは数週間熟成されるものだが、ラガービールの熟成期間は3月から10月までの約半年間。高アルコールでまろやかな味わいになり、ホップの香りや苦みが弱めで、のど越しはドライな感じになるという。

色合いは昔は赤褐色が多かったが、現在では金色に近いものも多いらしい。伝統的なオクトーバーフェスト用のビールなので、許可されたミュンヘンの醸造所だけが正式なものとして扱えるビールスタイルだとか。

どこの国も自国産の飲み物にはそれなりの規格を作って厳しく律しているようだ。ニューヨークでルームシェアしていた2人のドイツ人が「刺激的な東京でドイツビールと新感覚のドイツ料理が食べられる、気軽で居心地がいい店をつくりたい」と夢を語り合っていた。

その夢が2013年に実現し、2人で東京に引っ越し、中目黒にある倉庫でシュマッツを創業。徐々に人気を集め、2015年には1号店となるレストランを赤坂にオープンした。

そこから急激な成長を経て2022年現在、40店舗近くを展開している。今や東京に建つ大型商業ビルのほとんどにシュマッツが入居するような、びっくりするような夢物語が実現している。

「多くの人にシュマッツビールを楽しんで欲しいという想いからボトルビールの販売も開始した」らしいが、問題はあんまり大きくなりすぎると、いろいろ別の問題が生じてくることを心配している。

 

竹芝埠頭

 

■「台場」までゆりかもめに乗って

 

「東京ポートシティ竹芝」のすぐ裏手は「ゆりかもめ竹芝駅」で、前面には昭和9年(1934年)に完成した竹芝埠頭が整備され、竹芝客船ターミナルと一体化した形で竹芝埠頭公園として平成7年(1995年)にオープンした。

竹芝客船ターミナルは、伊豆・小笠原諸島への玄関口として利用されている。

ボードウォークと呼ばれる板の遊歩道が設けられ竹芝桟橋に続いている。特に夕方から夜にかけてはレインボーブリッジや勝ちどき橋、東京タワー、高層ビル群などの眺望が美しい。

レインボーブリッジを眺めていたら、家人がゆりかもめに一度も乗ったことがないというので、乗ってみることにした。お台場には行ったことがあるが、その時は車だった。

昔、竹芝に取材する会社があったので、何かと理由を付けてゆりかもめに乗った。海上のループと景観を楽しむためにわざわざ台場まで行って引き返してきたことも何回かあったことを思い出す。

最近も東京ビッグサイトに取材で頻繁に来ている。ゆりかもめしか交通手段がない。ゆりかもめは新交通システム。神戸のポートアイランド線も同様だ。

モノレールもゆりかもめもゴム製のタイヤで走っているが、モノレールが1本のレールの上を走るのに対して、自動車と同じように、ゆりかもめは1つの車両に対して4つのタイヤで走っている。つまりモノレールではないらしい。

ゆりかもめを楽しむハイライトの1つはレインボーブリッジにあるのではないか。ドライブするのも悪くはない。物流を肌で感じる赤と白のガントリークレーン群や男心をくすぐる実物大ユニコーンガンダム立像も揺さぶられるが、360度回転するレールに従ってゆりかもめめも動作する光景にはなかなか出会えない。

昔はこれを味わいたくて何度もゆりかもめに乗ったものだ。もう十分時効だが、個人的なおサボりスポットだったことを告白しておきたい。

 

自由の女神像

 

■お台場海浜公園に立つ自由の女神

 

降り立ったのはお台場海浜公園。なぜだかそこに自由の女神がある。「日本におけるフランス年」を記念して、平成10年(1998年)4月から約1年間お台場海浜公園に来ていたパリの自由の女神像から型を取って作られたレプリカ像が立っているのだ。

自由の女神と言えばニューヨークにあるが、お台場の大きさはその7分の1。台座からの高さは約11メートル、重さ9トン。この女神像はお台場だけでなく、大阪ミナミのアメリカ村三角公園そばのビル屋上にあるほか、ふるさと創生交付金で作られた青森県上北郡おいらせ町いちょう公園内にもある。

ニューヨークの自由の女神像は米独立100周年を記念して独立運動を支援したフランス人の募金によって1886年に完成した。米国の自由と民主主義の象徴だ。

銅製だが、緑青のために緑色になっている。台座から像の頭の部分までは33.86m、トーチまでは46.05m。台座の高さは47m、台座を含めると93m、総重量は225トン。

 

プカプカ浮かんで・・・

 

何とも気持ち良さそう

 

水遊びをする多くのたちで賑わうビーチ

 

■台場海浜公園は貴重な憩いの場

 

自由の女神の前は台場海浜公園のビーチが広がっている。この日は朝から真夏の暑さがぶり返した格好で、日なたは猛暑が降り注いでもう死にそう。たまらん!!

お台場ビーチは東京都心にある延長約800mの人工の砂浜で、砂浜は伊豆諸島の神津島の砂を使用しているという。左手の磯浜では磯遊びや潮干狩りが楽しめる。釣り可能エリアにもなっており、多くの人が釣り糸を垂れていた。

海を眺めていたら、魚が飛び跳ねている光景にぶつかった。一度ならず何度も飛び跳ねていた。トビウオだろうか。グライダーのように空を滑空するようでもない。ネットで調べてみると、分かった。

「ボラですね。ある程度大きさがあって上に跳ねたのちすぐに水に落ちるような感じです」。河口付近で飛び跳ねる代表的な魚は「ボラ」です。

「ボラです。ジャンプする理由は、都会のボラは泥と一緒に草や小魚を食べていて、皮膚が臭かったりします。そこに寄生虫が付きジャンプをして水面にたたきつけて落としているようです。またびっくりしたときもジャンプをします」

 

お台場を後にして・・・

 

レインボーブリッジの下を行く

 

大橋を越えて・・・

 

永代橋は橋桁が低く乗客はしゃがまないと頭を打つ

 

こんな感じで・・・

 

ようやく浅草へ

 

■いつのまにか水上に

 

海浜公園でぼけっとしていたら、水上バスが気持ち良さそうに行き来している。またゆりかもめの駅に戻るのが嫌になって海の風に吹かれたくなった。

海浜公園には乗り場があってTOKYO CRUISE(Web予約OK、乗り場でチケット購入も可能)と東京水辺ラインの2つが運航しており、この日は予約不要で乗船可能の後者の「こすもす号」に乗った。お台場と浅草を1時間かけて往復する各駅便。

こすもす号は展望デッキがあり、運行中ずっとデッキで過ごすこともできる。頭上すれすれの迫力を楽しめる。水上バス特有の楽しみ方だ。

東京水辺ラインの水上バスは東京都所有の船舶。大規模災害時に重要な役割を持つ防災船で、平常時に水上バスとして運航している。さくら、あじさい、こすもすの3隻があり、一番大きい。

TOKYO CRUISEの水上バスは屋上デッキ付き、ガラス張りの天井の船など11隻。漫画家の松本零士氏がデザインしたもので、「ヒミコ」、「ホタルナ」、「エメラルダス」が有名。偉人シリーズの「竜馬」なども運航している。

お台場海浜公園から浅草まで築地新橋⇒勝ちどき橋⇒佃大橋⇒中央大橋⇒永代橋⇒隅田川大橋⇒清洲橋⇒新大橋⇒両国橋など17の橋をくぐる。最初はきちんと橋の名前を記録していたが、途中で面倒くさくなった。

 

目の前に現れた東京スカイツリー

 

■スカイツリーの膝元に

 

東京スカイツリーは2012年2月29日に完成し、同年5月22日に電波塔として開業した。目の前に現れた以上無視できない。せっかくなのでそばまで行ってみることにした。

開業以来11年がたっているが、まだ展望台まで上ったことはない。恐らくこのまま上ることもないだろう。東京タワーはいつのまにか上ることになったが、スカイツリーはどうだろうか。

東京のランドマークの1つである。電波塔と観光・商業施設やオフィスビルが併設されており、電波塔を含め周辺施設は「東京スカリツリータウン」と呼ばれている。

2010年5月15日には「東京スカイツリー」として当ブログに上げている。近接写真を載せており、われながら結構気合いが入っている。また2015年11月17日にも「浅草寺訪問の人・人・人」を書いている。

電波塔「東京スカイツリー」、商業施設「東京ソラマチ」のほか、オフィス施設「東京スカイツリーイーストタワー」の3つの施設を中心に、水族館やドームシアターなども併設した広さ約3.69haの新しい街だ。

日本人にとって、大人のセット券だと平日3100円(天望回廊450m・天望デッキ350m)、休日3400円(同)。高・中学生は平日2350円、休日2550円、小学生は平日1450円、休日1550円。夫婦と子ども2人のファミリーだと平日でも観賞代が7600円かかる。日本人の実感では1万円ほどかかるだろう。

一方、1ドル=145円のドル高・円安では外国人観光客にとってはかなり割安感があるのではないか。隅田川水上ツアーではないが、むしろ外国人向けの観光資源と考えた方が良さそうだ。

 

もんじゃ

 

■シメはだるまのもんじゃ

 

お腹は正直だ。午後1時にランチを食べてから5時間。流石に東京スカイツリーを見てそのままで帰れるわけではなかった。結局夕食も外食を決断。ソラマチをのぞいてレストラン街を歩いていたところ粉モン店を発見し久しぶりに粉モンにしようと決まった。

ひつまぶし名古屋備長、鰻駒形前川、お好み焼みっちゃん総本店東京ソラマチ店(広島焼)などが候補に上ったが、いずれも超一流店。美味しいのは確かだが、値段も高い。東京スカイツリーにきて、うなぎはないだろうということになって、結局粉モンになった。

みっちゃん総本店は昭和25年創業で72年の歴史を持つ老舗広島焼の東京2号店として有名な店らしいが、もう1階上の7階にも月島名物もんじゃだるま東京スカイツリータウン・ソラマチ店があることを見つけた。

同店の本店は月島に本店を構えるもんじゃ焼専門店。月島は近いし、自分で焼く関西スタイルを標榜しているだるまに決めた。鉄板のないお好み焼店はやはりお好み焼店ではない。結局1時間待ったが、待った分だけ味わいが得られた。

お好み焼と焼きそばは何とか自分で焼いたが、もんじゃは難しい。結局お姉さんに焼いてもらった。カーン、カーンとコテを立てて全体を揃えていく。店内に響くその音が食欲をそそるのだ。たまらない。

この日歩いた歩数は2万歩弱。まだ歩けることに喜びを感じた。

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