諸井薫エッセイ集
著者:諸井薫(1931-2001)
著書名:『父の原像』(集英社、1997年6月30日第1刷発行)
『胸の振子』(NHK出版、1998年11月25日第1刷発行)
『おでん燗酒昔の女』(文芸春秋、1997年4月30日第1刷発行)
図書館から借りてきて、寝る前の10分くらい、布団の中で読んできた。17歳も年上だし、生きてきた時代背景も違うが、出版社の編集者を長く勤めた後、作家活動に入った人物だけに、人生のたそがれ時を書くのがうまい。
確か20年ほど前に、『男の止まり木』だったか、『男の流儀』だったかを読んだ記憶がある。「男は・・・」と書き出す文章にもどういうわけか惹かれた。男であることにこだわっているのは、あの時代を生きた人たちには普通のことだったのかもしれない。