そば所「よし田」銀座本店
会社の同僚に連れられて、そば所「よし田」銀座本店(東京都中央区銀座7-7)に初めて行った。明治18年(1885年)創業の老舗の蕎麦屋とか。同じ銀座でも「歌舞伎そば」や「十割そば郷」、最近では「小諸そば」などの立ち食い蕎麦をこよなく愛する人間だから、「よし田」を知らなかったからと言って恥じるつもりは少しもない。
同僚の解説によると、誰かは知らねど、名だたる文人たちがこよなく愛した店だそうだ。店内は思ったより広く、至って落ち着いて、伝統と年輪を感じさせるたたずまい。1階には小上がりもあって、そばをつまみに一杯飲みたい気持ちにそそられる。江戸時代の「そば切り」でも出てきそうな、そんな雰囲気だ。
その日は「ざるそば」を頼んだが、名物は「コロッケそば」だとか。店の宣伝によると、コロッケは「本店浜町よし田の伝統を受け継ぎ、鶏肉、卵、山芋のみで揚げたもので、パン粉、衣等は使用せずあっさりとしていながらコクが有り、近年のヘルシー感覚にもマッチし、ご年配の方から若い女性に至る迄ご好評を頂いております」とか。
他のメニューも充実しており、どうも、これから通い詰めたくなりそうな店だ。いい店を知ったときの心のときめきを覚えた。合鴨を使った鴨南蛮、生食も可能な小柱(青柳)のあられそば、季節物では岩手産の牡蠣そばも評判だそうな。甘くない玉子焼きもぜひ試してみたい。
さらに店主いわく。「そば粉は主に北海道産 その他長野、福井、各産地を歩き厳選した玄そばを低温貯蔵し、自家製粉工場にて製粉いたしております」。加齢とともに、そば食に関心が向くのは自然な流れ。いずれ、そば打ち、究極はそば栽培などと、妄想が広がる。
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気になっていた「コロッケそば」を本日、食べました。温かいそばの真ん中に上品に乗っていました。ジャガイモの代わりに山芋をすりつぶしたコロッケ。食べやすくするためか、四つ切りにしてありました。950円。