オルタナティブ投資戦略

渋沢 栄一(1840-1931)

明治時代の実業家
 ・「日本の最初の銀行を造った」
 ・「500社の会社を造った」

論語と算盤の一致
 ・「道徳的資本主義」
 ・「日本的資本主義の父親」

 過日、「渋沢栄一は私の祖父の祖父です」と言うファンドマネジャー氏に会った。澁澤健氏。ヘッジファンド、ベンチャーキャピタルファンド、バイアウトファンドなどを含む「オルタナティブ投資」を専門とする独立系の運用コンサルタント会社「シブサワ・アンド・カンパニー」の代表取締役CEOだ。多摩大学スピーカーズ・コーナー(2005年12月8日)。その日のテーマは「オルタナティブ投資戦略とリスクマネジメント」だったが、会社論、資本主義論への言及もあって、議論は刺激的だった。

・「伝統的投資」はファンドマネジャーがリスクを取らないか、リスクを投資家に移転する運用の仕方。リターンは運用の評価。それに対し、投資家の願望に答えるのが「オルタナティブ投資」。この「オルタナティブ投資」は大口投資家の世界から小口投資家の世界にシフトしつつある。

・「価値」と「価格」の違いが収益チャンス。価値に比べて価格が低ければ「買い!」であり、逆に価値に比べて価格が高ければ「売り!」である。

・「長期投資」 時間と複利は強烈な味方。複利=利益の再投資、お金が「働いてくれる」こと

・「生命論」を意識した資産運用会社なんてありえるのか?今までの金融、投資の常識は非効率なところに価値を作り出すいわば「機械論」だった。(部品を組み立てるような)部分的、西洋医学的、合理的なものだったが、実際の人間社会はむしろ矛盾に満ち、全体的かつ東洋医学的。「無駄」も意味があり、創造性とも深く結び付いてる。「生命論」を意識する。

・もっとも世界的に競争力が高い日本のサービス産業とは何か?それは「飲食店産業」ではないか。何を食べても「美味しい」、おもてなしの「接客精神」、食べるものとマッチした「空間」。これらをNY、LDNに持っていけば、必ず成功する。日本人の感性を活かせている。ただ新規参入者には障壁が低く、競争原理が激しい。

・「資本家」はどこにいるのか?お金を作る人が「投資家」。「資本家」は作ったお金を何に使うかを考え、行動する人。日本には大資本家は出ない。プチ資本家が出るポテンシャルはある。

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