神戸転勤

 神戸があんなに華やいだ街だとは思わなかった。生まれた県なのに、JR福知山線沿いということもあって、遊びに行くのも、通った予備校も大阪だった。大阪が関西一の大都会であることは誰も否定しない。

 はやり住んでみなければ、分からないものだ。その街の持つ匂いや雰囲気は住んでみて初めて実感できる。これまで何度か来たことはあったものの、「仕事」のためであって、生活者の目でこの街のことを考えたことはなかった。

 この神戸に近く転勤する。住宅の下見のため訪ねた。ケーキとパン、それに昔ながらの喫茶店が何と多いことか。話には聞いていたものの、その多さに驚いた。三宮センター街、三宮本通商店街に加えて、港町・神戸の歴史文化を色濃く残した元町商店街は異国情緒たっぷりだ。

 「神戸は一極集中ですよ」と不動産仲介会社マン氏。街自体が小さく、三宮と元町を中心としたエリアに大体集まっている。横浜を小ぶりにした南京町も元町と背中合わせだ。駅と駅の間隔も信じられないくらい近い。主だったところはすべて歩ける距離だ。

 降り立ったのは今年2月16日に開港したばかりの神戸空港(愛称マリンエア)。第3種空港(神戸市が設置し管理する空港)。三宮から南へ8キロの海上空港(滑走路2500M1本)。ポートライナー(モノレール)で15分程度とアクセスは良好だ。

 「神戸メリケンパークオリエンタルホテル」に一泊した。神戸港の中突堤に立つリゾート観光ホテルだ。部屋からハーバーランドの観覧車が眺められ、夜景が綺麗だった。恐らく、最初で最後の宿泊になるのだろう。新しい生活が始まる。

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