「ウェブ進化論」
それが今では、当たり前である。リアルタイムで連絡を取れる。非常に便利が良くなったが、逆に、どこにいても、呼び出され、捕捉される不便も生じた。仕事の進め方も「メール」によって随分変わった。良かったのか、悪かったのか分からないが、これも時代の流れなのだろう。
遅まきながら、梅田望夫著「ウェブ進化論」(ちくま新書)を読んだ。「本当の大変化はこれから始まる」との副題が付いている。「インターネットが登場して10年。今、IT関連コストの劇的な低下と技術革新により、ネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係にも大きな変化が生じている」。
「ネット参加者の急増とグーグルが牽引する検索技術の進化は、旧来の権威を突き崩し、知の世界の秩序を再編成しつつある。そして、ネット上にたまった富の再分配による新しい経済圏も生まれてきている」。
ブログについても「ブログと総表現社会」の章が用意されている。ブログは、個の信用創造装置・舞台装置としての役割を果たすようになりつつあり、その意味合いは今後ますます大きくなるというのだ。自分にとっての究極の「知的生産の道具」かもしれない、とも指摘されている。
ウェブ時代をどう生きるか、というのは結構、大問題だ。時代の流れに付いていかなければならない、との脅迫観念に襲われながら、一方で、別に流れに付いていけなければそれはその時のこと、との居直りも捨て切れない。
とにかく、厄介な時代になったものだ。携帯電話こそ、「電話を掛けたり、掛かってきた電話を受けたり」の最低機能だけは何とかこなせるものの、それ以上になると付いていけない。iPODとなると、もういけません。ウェブ社会はもっともっと進化する、という。さて、どうしたものか。