「のじぎく国体」閉幕

 第61回国民体育大会「のじぎく兵庫国体」が10月10日、11日間の競技を終えて閉幕した。地元兵庫県が22競技53種目を制し、初の男女総合優勝(天皇杯獲得)、女子総合優勝(皇后杯獲得)を飾った。

 「国体の歴史的使命は終わった」との声も大きいが、こうしたイベント開催でしか得られない一体感のようなものも確実にあるのではないか。選手たちだけでなく、それ以上のボランティアに支えられなければ、大会運営はとても無理だ。それが可能だったことは素直に評価していい。

 告白すれば、これまで国体に関心を持ったことなんか一度もなかった。もし、今回、仕事的に係わりを持つことがなければ、ずっと関心を抱かずにいたことだろう。そんなものかもしれないが、ひとたび係わりを持てば、また違った世界が見えてくる。世界が違ったように見えてくる。

 否定したり、無視したりすることはたやすい。それも自由だ。でも係わりを持てば、また別の世界が開けてくる。係わりを持つか持たないかは、意外に決定的なことかもしれない。この年齢になってやっと物事に対して寛容になれるゆとりができたのだろう。それにしては遅すぎる、などとは言うまい。

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