高田屋顕彰館・歴史文化資料館

　淡路島ではもう１つ、「高田屋顕彰館・歴史文化資料館」（洲本市五色町都志１０８７高田屋嘉兵衛公園内、通称「菜の花ホール」）を訪ねた。淡路島の中西部の、海を見下ろす高台の上に位置していた。

　高田屋嘉兵衛（１７６９－１８２７）は司馬遼太郎の小説「菜の花の沖」で紹介され、さらにＮＨＫでも原作がドラマ化されたこともあって有名になった。嘉兵衛は淡路島五色町の貧しい農家の生まれだったが、努力と才能で西回り（日本海）航路で交易する廻船問屋として活躍する。

　嘉兵衛を有名にしたのは商人としてでもあるが、ロシアとの外交交渉にも優れた力を発揮した点。日露間の交流・友好に尽力した人物だ。不思議なのは彼の没後、６年後に、彼の創設した問屋が江戸幕府によって資財没収の処分を受けていることだ。なぜだろう。