神寺

 地才地創シンポで神寺(かんのんじ)の秘仏がご開帳されるのは年に1日、5月18日だけだと聞いたのでは、行くしかあるまい。西宮市のシンボル、甲山(309m)の山腹にあった。国指定重要文化財になっているのは「木造如意輪観音坐像」。6本の腕を持つ精美な観音像はヒノキ材の一本彫り。

 如意輪観音像は密教の盛んな平安時代に多く造られ、「一切衆生の願望を満たし、苦を救う」として信仰を集めた。観心寺(大阪府)、室生寺(奈良県)のものと合わせ、日本3如意輪として有名。製作年代は10世紀末から11世紀初め。

 年1回のご開帳日とあって、多くの人が詰め掛けていた。到着したのは午前11時ごろ。本堂では法要が営まれており、本尊を間近に拝めるのは法要終了後だということで、午後1時には仕事場に入らなければならない身だったので、断腸の思い出で帰途に就いた。肝心の秘仏は拝めなかった。

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