ブックオフ

 近所のブックオフをのぞいたら、たまたまセールをやっていて1時間ほど物色し、3880円分買い込んだ。1冊105円のものも多く、合計17冊。探していた本もあって大収穫だった。探している本はかなり以前の本で、結構大きな新刊書の本屋でも見つからないことが多い。

 それだけに、探していた本が、しかも定価に比べて格段に安く手に入るのは本好きにとっては非常にありがたいことだ。コンビニ感覚のブックオフはがんがん大音響の音楽を流し続けていて、とてもじっくりと本を選べるような環境ではないことに腹を立ててはいるものの、背に腹は変えられないのが実情だ。

 古本屋めぐりは楽しい。昔は随分お世話になったものだ。神田や高円寺なども通ったものだが、何と言っても縁の深かったのは早稲田の古書店。学生時代、古書店街のそばに下宿していたから、ちょっと下駄を突っかけて外に出ると、そこはもう本だらけ。のぞいているうちに時間はあっという間に経った。授業に出る暇もなかった。

 昔は本がそれなりの価値を持っていて、価値の高い本をもって行けば、3日ばかり預かってもらって、お金を貸してもらえた。文字通り、本が質草になった。お金に困って、ルソー全集全3巻を預けて500円を借りたことを今でも覚えている。あれは何のために必要だったかは覚えていないが・・・。そんな時代があった。

 ブックオフはいまどきの中古書店。昔ながらの古書店に対し、新古書店と呼ぶそうな。新刊書店も古書店おさらには新古書店、ネット販売と選択肢が増えることはいいことなのだろう。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

読書

Previous article

『三屋清左衛門雑日録』
東京日誌Ⅱ

Next article

偲ぶ会