ヤマダ電機LABI新宿東口舘

 新宿西口から大ガードをくぐって西口側に越えると、目の前に飛び込んでくるのがユニカビル。ガラスで囲まれた円形状の大型ビルが去年から建築中だったが、一体どこのビルで、どんなテナントが入るかと思っていたら、ようやく全容の一部を現し始めた。あのヤマダ電機だった。

 新宿はヨドバシカメラの本拠地であり、老舗のさくらやの本拠地でもあった。ヨドバシカメラはなお元気だが、さくらやは遂に全店閉鎖・撤退を余儀なくされ、小田急ハルクで迎え撃つビックカメラも戦々恐々としているはずだ。えらいことになってきた。

 ヤマダ電機は1973年4月創業。株式会社ヤマダ電機が群馬県前橋市’(現在の本社は高崎市)に設立されたのは10年後の1983年9月だ。それがあれよあれよという間に全国展開、2005年7月には47都道府県すべてに出店。

 急拡大の原動力はビックスケールの都市型大型店舗「LABI」(ラビ)。09年には三宮、東京・自由が丘に次いで、10月30日には三越跡地にLABI日本総本店池袋を開店、そして今度は新宿東口である。日本の商店街の総本山ともいうべき銀座の入口・有楽町西武の跡にもどうやら進出する気配である。

 ヤマダ電機は1日、2010年3月期の売上高が2兆円(概算速報値)を超えたと発表した。1兆円を超えたのが05年3月期だったので、わずか5年で売上高を倍増させたことになる。省エネ家電の購入を促すエコポイント制度の風に乗ったものだが、それにしても勢いというのは恐ろしいものだ。

 消費者の支持を得ているからこその快挙ではあろうが、しかし一方で、こんな急拡大して大丈夫なのかというふうにも思う。成長しているうちはいいが、トヨタの例を挙げるまでもなく、いったん逆風に遭った場合が問題だ。創業者の山田昇会長兼CEOの存在が大きいようだが、これほど大きくなれば、つい組織体を心配してしまうのは余計なお世話だろうか。


             (LABI新宿東口舘4月16日オープン)

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