ワールドカップ・キックオフ

 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会が11日、ヨハネスブルクで始まった。開幕初戦は地元南ア対メキシコ戦は1-1で引き分けた。4年に一度で19回目の開催となるW杯だが、アフリカでの開催はこれが初めて。

これからの1カ月、世界中でサッカー熱が高まるが、今回南ア大会で気になるのは応援用のほら貝「ブブゼラ」。とにかくすさまじい音響だ。今大会での使用は「南アのサッカー文化の一部」(ブラッター国際サッカー連盟会長)として認められたが、なじみのない国の選手やサッカーファンにとっては「騒音」以外の何物でもない。

 甲子園球場でのタイガーズファンの応援みたいなものだ。ファンにとってはそれがないと応援した気分にならないのだろう。南アにとってのブブゼラもそうなのだろう。アフリカ大陸初の開催というめでたい席で、それを使うなというのはいいにくいことだし、ブラッター会長の発言もビジネスを意識したものであるはずだ。

 アフリカ開催という歴史意義は認めつつ、しかし、静かに応援したいと考えるファンもいる。日本のプロ野球の鳴り物入り応援にもなじめない。米大リーグのような、球音を直に聞くことのできる楽しみというのも存在する。日本の”騒音文化”も激しくなる一方だ。スポーツを静かに鑑賞するというのは土台望んでも無理な時代なのか。
 

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