老祥記@東京會舘

 

 東京で活躍している、神戸にゆかりのある人たちを招いた「神戸のつどい」が東京會舘(千代田区丸の内3)で開催された。全く活躍していないが、招待されたので出掛けた。会場の一角で老祥記の「ぶたまん」や森谷商店のステーキに出会えた。

老祥記は神戸・南京町のぶたまんじゅう屋。中国で天津包子(テンチンパオツー)と呼ばれる饅頭を、味・名称ともに日本人になじむ「ぶたまん」を生みだした元祖の店。1915年(大正4)に一代目店主・曹松琪が店を開いた。

 南京町の真ん中にあり、行列ができることで知られている。豚まんはいまや全国各地に広まり、自分のお気に入りが存在する。私は個人的には皮の厚くふわふわした、少し甘い四興楼の豚まんが好みだ。久しぶりに食べると、老祥記もいい味を出していた。

 今の神戸を象徴するのは179社が集積するまでになった医療産業都市構想、事業仕分けで変な注目を浴びた次世代スーパーコンピューター、環境未来都市のモデルを志向しユネスコの認定を受けたデザイン都市・神戸、ハブ港の地位奪還を狙ったスーパー中枢港湾・阪神港(神戸・大阪港)、それに関西3空港一体効率運用から政治的に弾き飛ばされそうになっている神戸空港の4つ。

 順調に進んでいるものも、そうでないものもあるが、神戸設置が決まったところで情報更新が止まっていたスパコンについては事業仕分けをしぶとく生き抜き、事業主体の理化学研究所の下に、「計算科学研究機構」が設立されたことをこの日知った。

 愛称も京速コンピューター「京」(けい)、英語表記ではK computerと決まった。コンソーシアムも結成されて、このスパコンを中心に日本の計算資源を集中させ、医療技術を支える科学のツールにすることを目指している。

 官界を代表してあいさつに経った坂田東一文部科学前事務次官によると、「スパコン誘致ではもう一方の候補・仙台と対立し、政治的には北のほうが強かったが、総合力で神戸が競り勝った」という。決定に影響力を発揮できる人材を多く送り出している神戸の政治力もなかなかのものである。

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