新幹線@かっぱ寿司

 いつも仕事帰りのバスの中から眺めていたかっぱ寿司に初めて入った。目白通り沿いにある練馬貫井店。自宅近くで行く鮨屋は「桃太郎」に決めているが、たまには浮気をする気になった。寿司屋というより、寿司をカジュアルかつ楽しく食べさせる遊び感覚の多い店だ。それに全皿105円と安い。

 びっくりしたのは回転寿司だからベルトコンベヤーが回るのは分かるが、この店はベルトが2段構え。通常レーンは他の回転寿司でも同じく皿が回っているが、この店はその上に別に「特急レーン」があって、タッチパネルで個別に注文した皿が新幹線に乗って猛スピードで飛んでくるのだ。しかも、客の前でぴたっと停車するのもすごい。子どもでなくても、わくわくする。

 回転寿司を考えた人は元禄寿司の経営者・白石義明氏らしいが、えらい。ネタをどれだけ早く客に提供できるか、店側の目線で考案されたとしても、少しでも早く食べたい客側のニーズにもちゃんと沿っている。双方のメリットに合致している。おまけに安心の皿売りである。ヒットしないわけがない。

 回転寿司のシステムは今やアメリカ、イギリス、中国、台湾など海外に輸出されている。寿司という日本食とベルトコンベヤー技術をシステム化させた偉大な文化輸出だ。

 かっぱ寿司を展開するのはカッパ・クリエイト。昭和48年(1973)、長野市で創業し、現在本社は埼玉県さいたま市。約400店を全国展開する回転寿司の最大手にのし上がった。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.