「長周期地震動」体験

 午前11時45分頃、三陸沖で地震が起こった。震源の深さは約8キロ、地震の規模は推定M7.3。宮城県北部で震度5弱の揺れを観測したのが最大で、東北地方の太平洋岸で最大60センチの津波を観測したものの、大きな被害はなかったようで、一安心だ。

 びっくりしたのは震源地から400キロも離れた東京でもゆっくりとした周期の揺れ「長周期地震動」を感じたことだ。2秒から5秒程度のゆったりとした揺れが結構長く続いた。5分ぐらい続いたように思う。13階建てビルの7階で仕事をしていたが、最初は気付かなかった。周りの同僚が騒ぎだして気付いたくらいだ。窓に掛かったブラインドがギィギィ音を立て、それが止まらない。気持ちが悪かった。

 最近よく起こる茨城県あたりでの地震で東京が揺れるのならまだしも、400キロも離れていて揺れるものなのか。現実に揺れたのだから否定しようがないが、夜9時のNHK・ニュースウオッチ9を見ていたら、この日の三陸沖地震による「長周期地震動」がこの日、東京で5分間にわたって観測されたことを報じていた。

 東京大学地震研究所の纐纈一起教授が東京・文京区にある研究所の地震計を分析した。規模が大きな地震が比較的浅いところで起きた時に発生しやすく、柔らか堆積層に覆われた平野や盆地では、揺れが増幅されることがあるという。

 同教授によると、「今回の地震では、20階以上の建物が大きく揺れたと考えられる」と言っていた。都庁に出掛けていて、午後戻ってきた社僚が「庁舎(45階)がぎしぎし揺れていた」と言っていた。たった7階でも気分が悪くなったのに、40階あたりにいた人は血の気が引いたのではないだろうか。

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