草の家

 ひと夜明けると、青い空が広がっていた。5カ月間開けていた家の周りは草ぼうぼう。高塀の外で咲くつつじがまだ咲き誇っていたものの、花壇の牡丹は咲き終わり、全体を雑草が生い茂っていた。玄関先の庭こそ少し草を引いたものの、とても1日や2日で片付くとも思えない。あっさりあきらめた。草の家だ。

 裏庭の池の水も抜かれていた。池の端に素朴な花を咲かせるのは野ばら。暑くもなく、寒くもないこの季節は1年の中でも最高だ。

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