パワーツリー＠光が丘

　東京都健康プラザハイジア（新宿区歌舞伎町）の１Ｆアートウォールにたくさんの写真パネルが展示されている。何を写したものかと思って近づいたら、巨樹・巨木の写真展だった。写真家・渡辺典博著『東京周辺　パワーツリーに会いに行く！』（山と渓谷社）の出版記念。

　展示されている木はすべて、「パワーツリー」だという。「何千年もの間、生育し続けている巨木・巨樹には、人の魂を包み浄める大きなエネルギーが満ちあふれているにちがいない。そんな目に見えぬパワーに後押しされながら、巨樹・巨木の巡礼の旅を続けている」（渡辺氏）

　元気や気力、癒し気分などのエネルギーを与えてくれるらしい「パワースポット」や特殊な力が宿っていると考えられる「パワーストーン」という言葉もときどき聞くが、正直言って「パワーツリー」なる言葉は今日、初めて知った。

　「巨木の生育している場所の５割以上は、社寺の境内にあり、ご神木だ」（渡辺氏）という。屋久杉もそうだが、巨木は眺めているだけで、人を吸い込むパワーを持っているのかもしれない。

　光が丘駅からの帰路、薄暗い公園の中にどっしりと立っている巨木。本当に巨樹なのかどうかは今一確認できなかったが、何となく、パワーツリーのような気がした。信じる者は救われる。科学ではなく、信仰の世界だ。