モーツァルト・レクイエム@東京オペラシティ

 モーツァルト(1756-1791)の交響曲第39番変ホ長調とレクイエムニ短調を聴いた。パオロ・カリニャーニ指揮の読売日本交響楽団の演奏で、会場は東京オペラシティコンサートホール。

  
 モーツァルトは35歳で死ぬまでに700曲以上の作品を書いた。それもありとあらゆるジャンルにまたがる多才ぶり。交響曲は第39番以外に第25番、第38番「プラハ」、第40番、第41番「ジュピター」の5曲。オペラはフィガロの結婚、ドン・ジョバンニ、魔笛などを手掛けた。ピアノ協奏曲やセレナーデ、ピアノソナタの第11番「トルコ行進曲」はクラシックに疎い私でも知っている。

 悲しいけど、交響曲第39番の良さは分からなかった。もちろん、死者の安息を神に願うカトリック教のミサ曲であるレクイエムも同様だが、言葉(ラテン語)は分からずとも、演奏と独唱・合唱の荘厳さ、力強さは素人でも分かった。コンサートホールでレクイエムを聴くのは生まれて初めてだった。合唱は新国立劇場合唱団。

 この日の演目はひょっとしたら、東日本大震災で亡くなった2万人以上の死者を弔うために選曲されたような気がする。この時代の音楽家はパトロンに頼まれて作曲するのが普通で、モーツァルトもその1人。ただしレクイエムは未完成のまま死去し、弟子が完成させたという。

 多くの音楽家がレクイエムを作曲しているが、中でもモーツァルト、ヴェルデイ、フォーレのレクイエムが3大レクイエムと呼ばれている。

 東京オペラシティ(新宿区西新宿)に行ったのは初めて。新国立劇場があることは知っていたが、行く機会に恵まれなかった。最寄駅は京王新線で新宿から1駅の初台だが、電車を降りるとそのままオペラシティに直結しており、どうも全体像がつかめなくて気持ちが悪い。

 東京オペラシティはコンサートホールや新国立劇場など6つの劇場・ホールや2つの美術館施設、約60社のオフィス、約60のレストラン・ショップなどで構成される国内最大級、世界有数の劇場都市と謳っている。公益財団・東京オペラシティ文化財団が管理運営に当たっている。

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