進化する手帳

 今使っているシステム手帳「フランクリン・プランナー」は6月まで。つまり今月末でデイリーページが尽きるので、7月スタートのリフィルを買おうと思って東急ハンズ池袋店に行った。

 この手帳は神戸に転勤した2006年から使い始め、丸5年間使った。左側がタスクリストと時系列のスケジュールテーブル、右は自由に書き込めるノート。1日分が2ページで、結構たっぷり使えるのが気に行っていた。現役だったし、アポイントメントを含めスケジュールはしっかり埋まった。

 ところが現役を引退すると、途端になくなるのが会議や面談アポ。スケジュールのない手帳なんか、ワサビの利かない鮨みたいなものだ。予定が入っても、どこかの病院の診察ばかり。手帳にいっぱいスケジュールを入れないと不安になるタイプの人間にとって、存在を否定されたような気分だ。

 それでも、このシステム手帳を使い続けているのは、耄碌する前にやっておきたいことがあり、それを忘れないよう毎日毎時、自分に確認させ続けるためでもある。タスクリストに書いておけば、いくら愚鈍な脳でも、頭の隅から消えることはないはずだ。

 しかし、今日は結構迷った。もう少し簡便な手帳でもいいかなとも考えた。結局、今年度も使い続ける決断をしたが、売り場をウロウロしながら気づいたのは手帳の世界でもデジタル化の波が確実に押し寄せている現実だ。株式会社キングジムが「ショットノート」を売り出していた。デジタルノートだ。

 専用メモパッドに書いたメモをカメラで撮影し、それをメール送信したり、電子ノート「Evernote」に投稿して保存することもできる。デジタル化されたノートは閲覧・検索できるほか、データとして共有も可能だ。

 蛇腹が特徴の「超」整理手帳。経済学者・野口悠紀雄氏が考案した手帳をフランクリン・プランナーに切り替えるまで5年ほど使っていたのでHPを調べたら、案の定、「超」整理手帳for the iPadが考案されていた。正直、それにも心を動かされたが、こと手帳に関する限り、当面アナログ派でいたい気分ではある。

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