南紀白浜「白良浜」

ホテルの部屋からオーシャンビューを

20年ぶりくらいで南紀白浜に来た。昨日は春の嵐が吹き荒れた。夕食後にホテルから歩いてすぐの白良浜に降りたが、真っ暗で、風も強く長居しないで宿に引き揚げた。ひと夜明けても朝方は依然雲がたれこめて、風も弱まっておらず、浜辺はだれもいなかった。浜の砂は本当に手にすくえば、指の間から落ちていく。砂浜自体はそれほど広くないが、よく整備されている。

打ち寄せる波をずっと眺める鳥

 

高波が洗う白良浜海岸

 

関西では白浜は海水浴場として有名だ。最近こそ、世界遺産に登録されたことで熊野古道の名前が口に上るようになったが、それまでは南紀即白浜だった。子どもたちを連れて帰省時に立ち寄ったことがあるほか、両親および家族で昔に宿泊したことをかすかに覚えている。

泊まった宿から浜辺に出てみると、「白良浜(しららはま)」と書かれている。「白浜」の間違いかと思ったら、そうではなかった。「白良浜」海岸が最初にあって、町名はそれから名付けられたようだ。隣町を合併しながらも、(和歌山県西牟婁郡)「白浜町」の町名を維持している。それができているのは「白い浜」と「温泉」の2大ブランドを持つ強い町だからだ。

白良浜は延長640mの遠浅の浜。90%の珪酸を含む石英砂は、文字通り真っ白でサラサラ。しかし、ウィキペディアによると、砂の流出問題は深刻で、和歌山県は1989年からオーストラリアからの砂を投入する養浜事業に着手。2005年までに約7万4500㎥が投入された結果、現在は非常にきれいな白い砂が保たれているという。どこの世界でも涙ぐましい努力があるということだ。


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